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かに・・・・
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 黙々とカニを食べる平社員です。

 たぶん・・・・他から見ると・・・うらやましいのに違いありません。

 現在、二つの会社を掛け持ちしているので・・・・本業以外の方の仕事です。

 送られてきたサンプルのチェックなのですっ。

 業務用なので・・・たくさんあるのですっ。

 解凍時のドリップ(製品からでてくる水)のチェック、割合、食味、さらに解凍後に湧き出てくるドリップの
 チェック。
 
 経時後の劣化具合・・・・。

 たった、一つの製品にたいし・・・チェック項目を審査し、採用の可否をきめるのです。

 
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 この日、チェックした製品は、木枯らし基準で合格なのです。

 品質だけでなく、現場に落とし込んだ場合、新人がミスする場面やベテランがミスしかねない
 現場のオペレーションも脳の中で審査します。

 食べることが仕事なのは、いつものことですが・・・・

 先日、仕事仲間が来て言いました。検品で食べる海老とお店で食べる海老は・・・おいしさが
 まったくちがうんですよぉ~

 お店で食べる海老の方が、断然、おいしいんですよぉ~。

 本当、まったく、同感な木枯らし平社員です。

 
by simarisu10 | 2016-03-30 20:26 | 平社員営業フロア
またまた・・・金沢まいもん寿司
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 来客がおおいのですっ。

 昼食は・・・・金沢まいもん寿司へ・・・。


 今度は、駅西本店へ・・・。

 ふだんなら・・・とんでもない行列ですが・・・平日の12時前なら・・・そんなでもないです。


 止まっている車は、他府県ナンバーがほとんど。 すでに観光名所となっています。


 来客二人を連れて、いざ、ごちそうしちゃうのですっ。

 
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 いや・・・3人分だから・・・今回は、量が多いのですっ。

 寿司が出ると・・・早速、業界の談話がはじまります。

 
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 ↑ まぐろ三昧

 木枯らしさん・・・・このマグロ・・・地中海の養殖マグロです。それもかなり魚体大きいです。
 しかも、見事な脂のノリです。
 さらに・・・・びんちょうマグロ、すばらしい逸品です。うちの社でこれを出せと言ったら・・・・
 正直、無理です。

 ヲイヲイ、そんな凄いのか? とマグロ屋に聞きます。

 はい・・・・すごいです。かなり魚体の大きいのを使っています。

 おまえ・・・そんなことまでわかるのか? はい、筋と筋との間隔でわかります・・・。

 それに・・・赤身の脂ののり方・・・尋常では、ありません。ここまでの脂なら・・・かなりの大型です。

 さすが・・・マグロ屋・・・。さらには、生もありますね・・・ビンチョウマグロは、ハラモの部分しか使ってません。
 考えられないです。

 などと言い出します。

 海老屋の私が、飛び込みの天ぷら屋でサイズと種類を酔っ払いながら・・・当てるようなものですが・・。

 マグロ屋も凄いのです。

 マグロ屋に凄いねぇ~というと・・・「そうでもないです・・・よく、外します」とのこと。

 うちの会社で 居酒屋に入って、全員で出てきたマグロを協議した結果。地中海の養殖マグロと
 一致断定したのですが・・・・。店の若いのに・・・
 「うちのは、大間(おおま)の本マグロですっ」と言われて・・・マグロ屋全員恥をかきました・・・。

 ふ~ん・・・・大間の本マグロなんて・・・逆に手に入れられないから・・・逆に店の勘違いか思い込みか
 仕入れ先に騙されているんじゃ?という木枯らし平社員・・・。業界じゃ、よくあることです。

 
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 い~っぱい、食べるのです。

 このお店は、私が、納品しているのが、あるのですっ。

 ほら・・・それを食べてみろ

 
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 違うだろ?と講釈を垂れます。なにせ・・・こいつは、私の売り先のメーカーが、作った製品です。

 国産あまえびの剥いたやつです。冷凍ものですが・・・・そもそもは、私の ある計画から派生した
 
 商品です。メーカーの発案ですが・・・・・私自身・・・これが、売れる商品になるなんて、思いもしなかったのです。

 海老屋とマグロ屋と木枯らし平社員。ネタに関して談義をかさねて、店をでるのですっ。

 お会計・・・一人あたり・・・・3000円。

 やはり・・安い・・・・

 ちなみに、残りの二人は、「ノドグロ、最高~」って紅潮して楽しんでおりました・・・。

 いや・・それ・・・あるメーカーが、損して、価格を守っているから・・・なんて

 無粋なことをいわないのが、平社員ですっ。

 
by simarisu10 | 2016-03-29 21:38 | 平社員休憩室
平社員”とり野菜”に行くの巻き
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 あっ、部長・・・部長は、痩せてて美味しくなさそうなので食用に適していませんのですっ。


 さて、前回の続きで・・・実をいうと、商売仲間と ”金沢まいもん寿司”にいったあと・・・

 今度は、石川県名物?”とり野菜”にいったのですっ。

 石川県民なら、ほとんどが知っている、まつや社の”とり野菜”。

 スーパーで売っているものは、誰もが知っているのですが・・・・。金沢のお店は、いまひとつ。

 木枯らし平社員、”探検隊”と称し、気の合うのと一緒に、いろんなお店に新規でどんどんいっているのです。

 もう・・2~3年経ちましたでしょうか・・・。ある時、二人(男)は、気づきました。

 ど~しても 行きたくなる店があることを・・・。

 さんざん、新しい店を開拓していくと・・・二度と行きたくない店、たまには、行きたい店、月に一度は
 行きたい店、に分かれます。

 毎日、行きたい店というのは・・・・なかったのです。

 で・・・探検隊の相棒が、仔細に記録をとっていて・・・・12月になると 年間の最多来店数のお店を
 発表します。

 と・・・・ところが・・・意外な事が起こります。 第一位 くら寿司 などという珍事態が!

 相方(男)が、言います。 これは、隊長(木枯らし平社員)の定時観測ポイントとか言って

 都合よく、行ってしまうのです・・・、まっ、店が混んでないので(金沢では)、行きやすいことも確かです。

 などと解説されます。

 その中で・・・・リピート率が多いのが、 まつや”とり野菜” 桂店です。

 まず・・・混んでません。 安いです。 うまいです。 接客、やや悪いです。 工夫次第で楽しめます。

 今回、その店に 商売仲間を連れていきます。

 寿司食ったあとに・・付き合わせて悪いなぁ~と言いながら・・・・木枯らしは、ち~っともそんなことを
 思っていません。

 
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 これ・・・・能登半島の出身の人間に言わすと・・”味噌汁”だそうです。 子供のころ、イヤっていうほど
 食べさせられたので、もう・・食べたくないとのことです。

 共稼ぎの夫婦には、昔の時代、お手軽な夕食として重宝されたのでしょう・・・。

 ちなみに”とり野菜”の とりの字が”鶏”でないのは・・・訳があります。

 この料理、北海道と北陸を結ぶ 北前船の船員が、脚気(かっけ)を防ぐため、船に積み込んだ野菜を
 悪くなっても食べれるように”みそなべ”にして食べたというので・・・

 鳥野菜でなく・・・”取り野菜” 野菜を多く摂取するということに起因しています。

 事実、まつや 桂店では、鶏のとり野菜のほかに、豚や牛の”とり野菜”もあるのですっ。

 さて・・・商売仲間に食べさせたところ・・・・・「これ、味噌鍋じゃなくて・・・味噌汁ですよぉ~」

 「だから・・・・さっきから、味噌汁を食べに来たといっているだろう・・・」

 「いや~、こんな味噌汁の食べ方が、あるとは・・・」

 「あのな、お楽しみは、これからで・・・・・こいつを雑炊にするのだっ!」

 「なるべく、汁を少なくしてから… 一気にいく・・・・・そして、火をつよくして、焼き飯と雑炊の中間に
 なったら、火を止めて卵を混ぜる・・・・・」

 「なんで・・・そんな食べ方をしっているんです?」

 「何回も来ているうちに、経験則で知ってしまった・・・」


 最後は、雑炊で しっぽり やるのですっ。


 この”とり野菜”スーパーでも売られていて、 258円/袋するのです。ところが、類似品は、158円、
 さらに類似品の廉価品は、98円。

 と~ぜんですっ。 とり野菜のミソは、木枯らしが本気になれば、家庭で近いものが作れます。

 そう・・・・近いものがです・・。

 他の類似品と味比べしたことがあるのですが・・・・まつやのとり野菜の圧勝。

 だいたいの仕組みは、わかっているのですが・・・・・なにか、わからないものが、足りないのです。

 この不思議なミソ・・・・。

 石川県民の”心の味”なのですっ。 名古屋でいうところの”こころに染み付いた 寿がきやの味”

 みたいなものでしょう・・。

 石川県にお越しの際は、スーパーで買って、お土産にどうぞ。

 私が、こよなく愛する まつや桂店もおすすめですっ!

 あそこ・・・愛想、わるいけど・・・・( ̄ー ̄)ニヤリ

 
by simarisu10 | 2016-03-28 22:43 | 平社員休憩室
平社員、金沢まいもん寿司に行くの巻
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 ココ秘書・・・平社員の春の植え替えの買い物につき合わされております。

 今年は、面倒なので、ほとんどパンジー、ビオラを主役にするのですっ。

 丈夫なので、少々、水やりを怠っても、大丈夫なのですっ。


 さて・・・・商売仲間がやってきたので・・・金沢というと・・・やっぱり・・寿司かな?ということで

 金沢まいもん寿司 八日市店にいってきたのですっ。

 めっきり、知名度が上昇している 金沢のグルメ系回転寿司。土曜日、日曜日となると

 観光客の行列なのですっ。

 ところが・・・市街地から離れてある、八日市店は、さほどでもありません。

 メニューは、人気の駅西本店とほとんど同じなので 地元民は、こちらを選ぶのですっ(笑)

 
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 まず、お勧めするのは、甘海老ですっ。

 木枯らしの持論から、北海道の札幌市と新潟市、金沢市は、甘海老を食べるのに理想的な環境に
 あるのです。

 漁獲時から、店先に並ぶまで24時間前後の状態が、甘海老は、美味しいのです。

 新鮮すぎるとタンパク質が、アミノ酸に分解されず、こりこりした食感だけで 美味しくありません。

 さて、お手拭きで、甘海老の表面を さっと拭いてみます。

 口紅のように べったり紅がつけば、良質な 生の甘海老です。

 かすかにしかつかなかったら・・・それは、冷凍品。 味は、まったく違います。

 
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 次は、ガス海老・・・・和名、クロザコエビですっ。 エビ屋の私でも驚嘆するくらい鮮度劣化速度が
 
 早いので、漁獲地に近い場所でしか、食べれないと言ってもいいのですっ。

 地元の人間は、甘海老より、こちらを好みます。たしかに 赤エビ屋の私が言うのも変ですが、
 甘海老より美味しいのです。

 自己消化酵素を多く含んでいるのでしょうか? 鮮度劣化品は、背中の腸管が溶けて 周りの
 身が溶けてます。

 ただ、鮮度劣化していない、新鮮な品物には、それが、ありません。 それでも鮮度劣化速度の
 早いことで、タンパク質が、甘海老より速い速度でアミノ酸に変化しているのでしょうか。

 甘海老より、うま味と甘みが、強いのが特徴。鮮度劣化品では、・・・とても、みじめな味に・・。

 
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  お次は、マグロに クルマダイ(マトウダイ) です。 北陸では、マトウダイが、高級魚。
  
  マトウダイ・・・なるほど、美味しいのです。やはり、鮮度の良さですかね・・。

 
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 おっ・・・これは、天然のハマチ。 金沢では、ガンドと呼ばれます。 養殖のブリより
 脂のノリが悪いものの・・・・やはり、どこでも食べれる養殖のブリより、天然ものでしょう。

 ちなみに太平洋側でも 天然のハマチは、漁獲されます。で・・・もって 太平洋側のものの
 ほうが・・・脂のノリが良く美味しいとも聞きます。

 日本海側の天然ものの 良さは・・・やはり、”鮮度”でしょ・・・。( ̄ー ̄)ニヤリ


 さて・・・他にも二人でいろいろ食べて 約6400円。一人当たり、3200円。

 太平洋側の商売仲間に 「なっ?安いだろ?」 と言います。

 太平洋側で同じクォリティの寿司を同じ分量食べたら・・・・とても、こんな値段ですみませんし・・。

 同じクォリティを求めたら、普通のお寿司屋さんに行かねばなりません。

 そうそう、商売仲間いわく・・・イカが、普通であとは、全部、すっげぇ~美味しかったとのことです。

 すっかり、金沢市民になってしまった木枯らし平社員としては、そこまで手放しでほめなくても
 と思うのですが・・。

 あとね・・・金沢の回転寿司のおいしさの秘密は、”酢”と”醤油”にも隠されているのですっ。

 また、気が向いた時にでも、お話しするのですっ。

 
by simarisu10 | 2016-03-27 21:03 | 平社員休憩室
福井県と麺類
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 福井県・・・それは、麺が好きな人にとっては、聖地とは、言わなくても、巡礼地といっても
 差支えないかと・・・。

 あちこちを転々としている平社員。

 とうとう、金沢で釘を刺され、この地のとどまる可能性が強いのです。

 ところが・・・金沢には・・・意外や意外・・一応あるものの麺類の文化が弱いのです。

 ラーメンは、確かに・・・ある程度は、ありますが・・・かなり不満のレベルです。

 そば、うどんに至っては、圧倒的に福井県に劣ります。

 さて・・・福井の麺類文化にかけては、真剣に論文をかけそうなくらい中身が充実しています。

 基本が”そば” ソバ屋のラーメンは、その意味でまさに”中華そば” 。
 
 ところが、基本的な軸が
 ”おろしそば”となっています。

 私は、福井の不思議の一つなのですが・・・物価の安い福井県で”おろしそば”だけが、なぜか割高。

 量も少なく、文字どうり、そばと大根おろしだけです。(かなりの確率で辛味大根をつかっています。)
 
 そのくせ・・・値段は・・・そこそこ。500~600円台。
 
 で・・・福井の得意先の そば好き社長と木枯らし平社員が食事に行くと・・・・
 
 まず、おろしそば が鉄板で・・・他に何を食う?という話になります。
 (おろしそばだけでは、喫茶店のサンドウィッチみたいなものです)

 要するに おろしそば+アルファ なのですっ!

 基本的に 福井の地元民向けの店に 大の男が行くと おろしそば+中華そばで鉄板です。
 
 昔ながらの日本絶滅危惧種指定の”昔ながらの中華そば”に普通に出会えます。

 今の乱世のラーメン業界にあって これが・・なんたる貴重な体験か・・・ラーメンマニアなら

 わかっていただけるかと・・・。


 さて・・・・そのパターンも飽きましたので・・・今回は、おろしそば+カレーうどん・・・。

 このカレーうどん・・・・まさに昔の カレーうどんです。 いまや、失われた・・一番単純な
 カレーうどん。

 私でも作れると思います。
 
 一緒に行った 社長・・・”おい、このカレーうどん、うまくねぇな・・”と大声で言い放ちます。

 私は、”失われた”価値をわかっているので 大喜びで食べるのです。

 これ・・SBのカレー粉と片栗粉とソバダシ だけなのです。なんという!素晴らしい・・・。

 私は、福井県の麺文化が、いま以上発達せずに、ず~っと足踏みを続けてくれないかな・・って思います。

 ちなみに・・福井県のそば屋さんには、相当・・・気合い入れて行ってますので、この一店舗だけの

 話では・・・ないのですっ。

 いえ、美味しい店は、いろいろありますが・・・本当に美味しい福井県のソバ屋は、”えっ?!”っていう
 ところにあります。(ヒント:市街地にも結構あります。)

 
by simarisu10 | 2016-03-21 20:59 | 平社員休憩室
北陸新幹線 1周年開業記念だそうです。

  事務所でひたすら、資料作りにはげんでいると・・・・・

  花火のような音が・・・・

  どうせ・・・暴走族の音だろうと放っておいたら・・・・

  いつまでたっても・・・・終わりません。

  外に・・・・出て・・・音の正体を確かめてみると・・・・


  
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  近くにいた人に・・・あれ、北國新聞の花火ですか?と聞いたら・・・・

  新幹線、一周年記念で おそらくJRじゃないかとのこと・・・・

  冬に花火に 春の訪れを感じたゆうべなのですっ。
by simarisu10 | 2016-03-13 20:54 | 平社員休憩室
木枯らし平社員、最後?の事件 最終話
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 ↑ 若き日の木枯らしの趣味で作った・・なんちゃって海老フライ

 
 木枯らし、最後?の事件 その4 から続く


 今回までのあらすじ

 海老フライフェアが、始まったとたん・・・ストックしていた在庫がゼロになっていまった平社員。
 さぁ・・・どおするのです。

 
 平社員、四国勢にお願いをします。日曜日も生産できませんか?日産の生産数量が、今よりもあがりませんか?

 かなり切羽詰まっています・・・・お願いします・・・。詳細は・・・・これこれ、しかじかっですっ。

 ところが・・・・私が、全部をいうまでもなく・・・・返ってきた答えが・・・

 「うん・・・・次の日曜日は、ゴルフだな・・・。でも、昼過ぎには、終わるかな。若手と休日出勤手当で釣れるやつで
 生産しよう・・・。う~ん、だけど次の日曜は、朝から雨な気配が濃厚だな・・・。こりゃ、朝から生産しなくちゃ
 いけんかもな・・・(笑)」


 「馬鹿いうな、なんのために役立たずどもを雇っていると思っている。顧客のニーズに応えるためだろうよ。
 こんな時にやつらを使わんでどうする。残業?休日出勤?なんでもござれだ。こんなニーズに応えるために
 役立たずどもを雇っているんだ。心配するな。 えっ、残業割り増し、休日出勤手当? 最初に貰うものは、
 貰っている。そんなの原価に換算してもしれてる。気にするな。稼ぎ時だっ」


 「わくわくしちゃってさ・・・・。木枯らしちゃんの仕事で同業が、一生懸命だろ。なんか、俺もやらなくちゃ
 いけないって・・・。眠れなくてさ・・・わくわくしちゃってさ・・・・。気づいたら、朝の6時に工場に入って
 一人で作業してたよ。うん、2000匹、一人で加工した。なんか、昔に戻ってみたいだよ。」

 「えっ!そうだったのか・・・急ぎの他の仕事、入れちゃったよ・・・・よし、待ってろ・・・何とかする。なんとかするから
 待ってろ。」

 「なんか・・・昔に戻ったみたいだよ。 昔は、無理難題、言われてたな。ああっ、それ、やってみるよ。
 昔は、よくあったことさ。気にすんな。」

 さすが・・・今は、なき加ト吉社の作った地盤です。 職人の心構えがちがうのです。

 なんか、無理難題が、皆を燃えさせているかのようです。職人魂に火をつけたような感じです。

 成果は、ありました。

 木枯らし・・・・窮地を脱しました。というか・・・脱しさせてもらいました。

 そんなことが一週間も続いたでしょうか・・・。

 指揮官 A氏から、今残っている原料の加工を最後に四国勢の加工撤収の指示がでます。

 ど~やら、海外加工のB氏、意外にも早く、トラブルを解決したようです。
 
 A氏に聞きます。トラブルを解決したのは、いいですが・・・どうやって日本に運びます?船便でも2週間。

 「エアーで運びます。」 えっ?エアー? (※ エアー → 航空便)

 「エアーで毎日、運びます。」 「うそっ!」

 電卓で計算すると、エアーで飛ばすも 四国勢のコストも大してかわりありません。

 それなら・・・・士気の上がっている四国勢をとおもうのですが・・・。

 「現地の方が、クォリティが、違いますし、ニーズにあっています。」とのこと・

 これは、私の認めるところです。

 う~ん、海外のB氏の野郎、こっちの想定外の仕事をしてくれました。こちらは、士気のあがった四国勢で
 一気に畳みかけるつもりでしたが・・。
 
 所詮、先鋒。あとは、海外勢の本隊に道を譲るのです。

 一番、辛かったのは、各社には、説明は、してたものの・・・・この仕事が終了になることを告げることでした。

 みんな、「良かったな」と言ってくれるのです・・・「また、声をかけてくれよ」とも・・・・・

 しかし、私は、皆と仕事できるのが、これで最後の予感がしたのです。
 
 これだけ、頑張ってくれた皆さんに・・・私は、なんと申し開きしたらいいのでしょう。

 皆さんの職業を追いやった海外加工連中の穴埋めをしてもらっただけなのです・・・。

 ごめん・・・・心の中で言いました。

 その後,海老フライフェアがどうなったかは、知りません。 
 あまり、自分の仕事以上のことを詮索しないのが、業界のルールです。

 したがって・・・・四国勢も私もフェア結果は、知りません。 ただ、再び、お呼びがかからなかったことは。

 うまくいったのでしょう。

 もっとも・・・海老業界の有名人 B氏なら、きっと、やったにちがいありません。
 
 とりあえず、先鋒としての役目を四国勢にやっていただいたのです。 のるかそるかで勝負して”勝利”です。

 しかし・・・それを伝えることもできないのです。後半部分は、私も知らないのですから…。

 あとは、各社と話し合って お金の計算です。


 すべてが終わった後・・・指揮官A氏が、やってきました。 そして、お互いの金勘定が済むと・・・・私が、駅に
 送ります。

 おや・・列車がやってくるまで・・・時間があるようです。当然、一杯飲みますかという話に・・・

 「A氏・・・今回の損は、だれが、持つんです?」
 
 「B氏とC氏、もともと、そちらの失策です。もっとも、私も付き合いで損しますが・・・木枯らしさんは?」
 
 「たった30万ばかり。いただきましたよ(自嘲)」 

 「損でなくてなによりです。」

 「なんで、B氏とC氏の失策をA氏が?」

 「最初は、私も断りました。・・・・実をいうと・・・×××な事件を抱えている真っ最中でしたから。
 でも、再度、依頼が来たとき、受けました。」

 「また、なんで?普通××の事件なんか持ってたら、今回のこと引き受けるどころじゃない。」

 「それが、仕事だからです。」

 このとき・・・・私が女性なら、間違いなくA氏に惚れたでしょう。ジ~ンって感じです。

 「木枯らしさんが、大変な事件に巻き込まれているのは、知っていました。すみません。でも・・・
 それでも・・・必要だったから・・・・・。」

 いや・・・・そっちも凄いだろ・・・・。その事件。

 A氏「 悪いことのあとには、必ず、良いことが来ると信じています。そうでなきゃ・・・この業界、生きていけない
 じゃないですか・・・・。」

 確かに・・・・・。確かに・・・・そう思わなくては・・・エビ業界、生けては、いけません。

 そのあとは、二人、ほぼ、無言で飲んでいました。

 そうこうしているうちに電車の時間になります。

 「それでは、また」

 「それでは、また」
 
 ライトな挨拶で背を向けます。

 私は、その時に決めたような気がします・・・。
 
 厄介な仕事は、二度とごめんだ・。結局、私は、四国のみなさんを利用したにすぎません。

 今後、二度とこんな仕事を受けないと・・・・。

 その後、しばらく、厄介そうな依頼には、一切手を出さず、平穏に生きていこうと思って
 いたのですが・・・・ なかなか、そうもいかないようです。               (Fin)

 

 

 
by simarisu10 | 2016-03-11 01:18 | 海老の倉庫
平社員、最後?の事件  その4
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 平社員最後?の事件 その3より続く


 前回までのあらすじ・・・

 エビの大量加工をすることになった平社員・・四国のエビ加工会社を回るのですが・・・それは、かつての
 姿を保ってはいないことを気づきはじめました。



 結局、残りの3社も同様にして、商談していったのです。

 なかなか、安請け合いしてくれない会社もあったのですが・・・。

 その日、商談して、了解を得た会社の一日の加工数量を総計してみます。

 さらにフェア開始までのの生産予想数量。

 指揮官のA氏にその数字を見せます。A氏の表情から・・・あまり、良い数字とは、言えないようです。

 その日は、全員、夕刻遅くに高松駅で解散したのです。

 驚いたことに 去り際に大手のO氏が・・・私に対して、本当に深々と頭をさげてくれたのです。

 ”木枯らしさん・・・・本当にありがとう”と・・・

 ”今度は、木枯らしさんの提案でメニューを組んでみたいものです”と。

 いや、驚いたのは、私の方です。 さっきまでは、割のあわない仕事・・・とか考えて、
 
 俺って・・・お人よしだよな・・。なんて考えていたにも関わらず、相手に深々と礼をされると、
 逆に ”いえ、どうしまして、また、なにかお困りの際は・・・”
 なんて心にもない言葉が自然に湧き出て、ぴょこぴょこ お礼をしてしまうのです・・。

 変人、木枯らし平社員・・・・こんなとこは、自分にも日本人の血が通っていることを思い知らされます。

 さて・・・・二日後、金沢に帰った平社員は、猛烈に忙しくなります。各工場の生産数量にあわせて
 トラックで原料を送り込んで、早速作業にかかってもらわなければ、いけません。

 私が、四国の業者の窓口です。原料を放り込んだ その日。作業にとりくんでみた各社から、
 説明不足だった点について何度も電話がくるのです。

 私も細かいことは、わからないものですから、A氏に確認をとり、伝達すること始終。朝も夜も関係ありません。
 中には、

 ”やっぱり、どうしても、既定の長さまで伸ばせないよ~”という泣き声が・・・。

 そこで、電話で丁寧に丁寧に説明するのです。
 たいてい、そういうところは、最初の切れ目の伸ばし方が、甘いのです。
 
 と思えば・・・”おっ、今日は、朝から2万尾仕上げたぜっ”などと嬉しい報告もきます。

 数日して集計すると・・・・う~ん、まずまずかな・・・という感じ。出来た製品を回収するトラックを仕立てて
 各都市部の物流センターに納品します。

 A氏に数量を報告するも・・・・あまり、喜ぶ気配が、ありません。私も総数量が、わかっているので
 気持ちは、わかるのですが・・・・相手は、機械でなく人間です。飛び込み仕事にしては、よくやっていると
 私は、思うのですが・・・・。

 しかし、その反面、フェアの開始日が、刻一刻迫っているのも事実です。

 四国の各社の出来上がりサンプルを C氏に送ったところ・・・製品の品質について、うるさいほど指摘があります。

 てめぇ・・・あんな、30分くらいで指導で完全なもの作れというほうが、無理だろう。
 それとも、品質面を完全にすれば数量が落ちるが、それでもいいのか?私は、欠品させた方が
 クライアントに迷惑かけると思うぞ・・。

 そもそも、製品にケチをつけるのは、簡単。数量面を優先で私が、なんとかしているんだから、せめてO氏に
 頭さげて、”現状では、これ以上の品質は、生産数量を落とすことになります。”くらい言って
 話つけろ~~!

 と怒鳴りたい気分です。

 たいてい、最初は、うまくいかないものです。ところが、人間というのは、不思議なもので作業に慣れだすと
 最初は、とんでもなく難しい仕事が、なんとなくやれる→普通にやれるようになる という流れになると
 品質面と生産効率が、自然にあがってくるものなのです。

 実際、そのとうりでした。 開始、数日後には、品質面と数量面は、共にあがり、数量的な問題も
 解決できる雰囲気になってきたのです。

 指揮官A氏も四国の窓口の木枯らしも・・・・これは、”いける”という雰囲気になってきました。

 いよいよ・・・フェア開始の2日前です・・・。前日までの店舗納品が、最初の納品なのです。

 なんとか、最初の壁をしのぎ切ったぜ・・・なんて、思っていたら・・・A氏から夕刻遅く・・・電話があり・・

 ”木枯らしさん・・・・生産をもっと上げてください。日曜日も生産させるようにしてください。さらに明日の生産分
 トラックを使わないで、直接店舗に送ってください。リストを今から、送ります。”と冷酷非情な声が・・・。

 ”なにがあったんです。少なくてもフェアの一週間分くらいは、あったでしょう?”

 ”最初の一日の店舗発注数量分で在庫がゼロになりました。正確に言うとマイナスです。ですから
 足りない分を宅急便発送でしのぎます”

 おいおい・・・・おいおい・・・おいおい・・・なのですっ。

 まっ、フェアの最初は、店舗は、どの程度売れるかわからないので、多めに発注するのですが・・・
 それでも一日でなくなるとは・・・。まるで予想外です。

 さらに翌日、フェア開始の当日の夕方・・・・さらに追い打ちが・・・・

 ”初日の予想販売数量の120%が、売れました。どうも・・当たったようです。生産数量をあげてください。
 欠品します”とのこと・・・。

 ど~する、木枯らし平社員。 私は、穏健派です。あまり、無理をいうのは、好きでありません。
 
 と言っても、ここまでやって、事を水泡に帰すのも芸がないのです。

 ど~せ、店舗が、売り上げノルマ達成のため、ここぞと 「本日から、山盛り海老フライフェアを実施しております。」
 と店員に声掛け運動でもして、単価の比較的高い エビフライを勧めさせたに違いない・・。

 と勝手に妄想を膨らませます。

 えええいっ・・・ままよっ!

 こっちも各社に”声掛け、お願い運動だっ!” と電話を取り、懇願運動するのですっ・・・。

 ところが・・・・結果は、意外な方に転がり落ちていくのです。      (続く)
 



 

 
 
by simarisu10 | 2016-03-09 22:50 | 海老の倉庫
平社員、最後?の事件 その3
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 平社員、最後の事件 その2 


 前回までのあらすじ

 海老の大量加工を依頼された、木枯らし平社員。海老フライなら四国で加工すればとふんでいたのですが・・
 そこには、以前の活気ある海老加工業者の姿は、ありませんでした。


 さて・・・・次の海老加工業者に向かいます。結構、親しくしてもらっていたところです。

 「おおっ、ひさしぶり、元気そうだな~」と言う社長に挨拶し、早速、商談です。

 パターンどうりに商談をすすめ、大手のO氏とC氏を加工現場に・・・

 指揮官A氏と木枯らしは、加工料金や、商品の流れを社長と商談します。

 そんななか・・・・「木枯らしく~ん!」とハイテンションな美形のおば様が「、商談室に入ってきます。
 
 うん?だれだっけ?

  「木枯らし君から、かかってきた電話、一番、最初にとったの私よっ。と~っても久しぶりでも
   すぐにわかったよ!あ~んな、素っ頓狂な声出す人、他にいないもんっ。」

 私は、じ~っと、彼女を見つめます。 そして、社長にむかって・・・彼女を指さし・・・

  「これ・・・ひょっとして、カズちゃん?」と聞くと、社長は、首を何度か、かすかにふって、肯定するのです。

  「うそっ!老けたね~」 私の記憶は、かなり前のものなので・・・美人のOLさんみたいなイメージだったのです。

  「木枯らし君は、あんまり、かわってないな~。髪、薄いけど・・・」

  「老け顔は、老けないの・・・なまじ、若々しいのが老けるの」 

  そんな、なんやかんやで、カズちゃん、現場に戻っていきます。ど~やら、私に会いに来てくれたようです。

  社長が、おいっ、と煙草を吸うしぐさをしますので・・・木枯らしも煙草を持って、外へ出ます。

  晴れた、おだやかな春の海を見ながら、二人で、たばこをすうのですっ。

 「何年ぶりだ・・・?」と社長。
 
 「もう、ずいぶんなりますね・・・・なんか、四国に出張に来た際、ぶらっと寄ったのが、最後でしたね。」

 「大阪で飲んだ事、覚えてるか?、あの頃は、楽しかったな・・・。そうそう、さっきのカズちゃんだが、あれ、
  いまは、現場を仕切ってもらっている。」

 「はぁ?カズちゃん、事務員でしょうが・・・。」

 「今の事務は、嫁がやっている。」

 「で・・・またなんで、カズちゃんなんかを現場の責任者に?」

 「おまえ・・・工場、よく見なかったのか?」

 「えっ、いつもと同じ・・・工員さんが・・・かなり、少ないと思いましたが・・・」

 「まず、工員は、以前の半分以下だ・・・工場長は、定年。」

 「他に若いの2~3人いたでしょうが・・フォークリフト乗って、製品運んでたじゃないですか?」

 「もう・・・辞めた。というか・・・辞めてもらった。だから・・カズちゃんだけなんだよ・・正社員は・・。彼女、得意先と
 商品をよく知っているしな。これが、意外にやるんだぜ。お前も知ってのとうり、うちは、加ト吉派じゃない。
 他の大手の下請けだ。でもな、海外加工がブームになったろ・・・。結構、うちは、守ってもらった方なんだが・・
 やがて、製品の半分を海外加工に持っていかれた。」

 「うちは・・・その仕事が主で・・・他が、あまりなかったからな・・・。となるとだ、リストラせにゃいかん・・・。それでカズちゃん
 しか、残ってないんだ。」

 「工員も半分に減らしたは、いいが・・・・見てのとうり70~80歳台の方々だ・・。いや、昔は、
 もっと若かったんだが・・・・もう、20年前からやってもらっていたら・・・そうなるわな・・。」

 「となると、生産効率が、悪くなる。すると、コストがかさむ、納期に間に合わない。大手から、間に合わないんだったら
 さらに、加工を海外にシフトすると言われる有様だ・・・。」

 「若い子に入れ替えたら?」

 「水産加工になんて・・・今どきの若い子 40歳台でもきやしないよ。うちのバァチャン達は、
  まだ、工場で女性が働く時代からいるから、まだ、いてくれるようなものさ。 だが・・・さすがに厳しくなった・・。」
 
 「今回、お前が、持ってきた仕事、うれしいんだが・・・正直、できる気がしない。海老フライ用の加工を
 してなかったわけじゃないんだが・・・全部、工場長にまかせていたんで・・・俺は、わからないだ。うちじゃ、
 失われてしまった技術だ。」

 そんな時、

 「木枯らし君~。ちょっと来て、あんなのできないよ~~~ぉ」と カズちゃんが、やってきます。

 ???

 現場に行ってみると、大手のO氏が、現場の おばあちゃん工員に加工を指導しているのですが・・・
 みんな、出来ないでいるのです。
 
 うっ・・・ばぁちゃんには、難しかったか・・・。みんな、規定の長さにまでエビを伸ばすことができないのです。

 O氏の指導を必死にみていた、カズちゃんが、ひとり片隅に行きます。木枯らしもついていって、助言します。

 ほら、最初の切れ目で・・・押し伸ばすようにして、ここで、長さを稼ぐんだよ、と指導します。

 そこ、押しつぶすんじゃなくて、押し伸ばす。この海老は、縦方向に多少、力を入れても切れない、思い切って
 やってみて・・・。

 で・・・・定規をあてたら、ほら、規定の長さにまでなったでしょ。

 「できた~!」と かずちゃんが、素っ頓狂な声をあげます。

 何度かやって、成功したので、かずちゃんにみんなを指導してもらうということで・・・この会社を後にします。

 時間が、ないのです。

 社長が、「おい、飯ならおごるぞ」といいますが、私は、首を振りました。
 
 「いや、今日は、大手の人がいるから・・ちゃんとしたとこに連れていく。」

  社長のいきつけのプレハブみたいなうどん屋では・・・・ちょっと・・・なのです。

 「なら、ここから、20kmほどいった、峠のうどん屋にいくんだな。知ってるだろう」

 「もちろん、あそこにするよ。名物 カレーうどん。俺は、釜揚げしか食べないけど」

 「おでんもな・・・」

 「??おでん??」

 「お前、知らなかったのか!あそこにみんなが、行くのは、うどんが目当てでなく、おでんが目当てでいくんだ。」

 「うそっ!」
 
 「馬鹿、あれ、食ってみろ。安くて、うまくて、でかい。」

 「はじめて・・・・知った・・・」

 その後、みんなで その店で うどんとおでんを食べたのですが・・・・おでんの美味しいこと。みんな、気に入って
 おかわりまでしてくれたのです。

 四国のうどん屋におでんも売っていることは、珍しくありませんが…私は、釜揚げうどん か 釜玉うどんしか
 食べない人間なので・・・おでんを食べたことが、なかったのです。

 四国のうどん屋さんにいったら・・・うどんだけでなく、おでんも一本、試しに食べる必要があるようです。

 そうそう・・・今回の海老加工会社・・・この1年後、廃業いたしました。

                                                  (続く) 

 
 
  
 
by simarisu10 | 2016-03-08 21:07 | 海老の倉庫
平社員、最後?の事件 その2
 平社員、最後?の事件 その1 

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 前回までのあらすじ・・。エビの大量加工を頼まれた平社員、加工地を 四国にすることにしたのです。




  さて・・・なぜ、四国なのでしょうか?正確に言うと、香川県付近なのです。

  エビは、大正海老と言われるくらい 古くから海老を輸入していたのです。もっとも、現在とは、ちょっと様子が
  違います。
  
  これ以下の、くだりを書いていると えらく長くなりましたので、惜しげもなく削除して、ここから再スタート。

  早い話が・・・・加ト吉社が、あった場所なのです。古い世代なら、脳に刻まれているはず・・・・
  加ト吉社のエビフライなのです。

  詳細を話すと長くなりますが、加ト吉社以外でもエビの加工の盛んな地域だったのです、その理由を書くと
  長いのでカットします。

  かって・・海老フライ、国内最大の加工地 香川県周辺、広く、四国と言ってもいいくらいです。

  いまでこそ、水産物の加工は、海外生産が主流ですが・・・かつては、国内での加工が主流。

  ムキエビのような単純な加工なら、中国、ベトナムなどでもやっていましたが・・・。

  ここは、長くなるから、はしょって・・・・

 ということで、このあたりには、海老フライのエビ加工が出来る業者が、多かったのです。かつて、猛威を誇った
 加ト吉社も自社だけの加工では、追いつかなく、下請け、孫請け、ひ孫請けが、存在していたのです。

 今回のように、海老フライを短期に、大量加工するには、この地ほどむいている場所は、ないのですっ。
 
 かって、若き頃の平社員は、大東海老という海老の加工をこの地の加工業者様に頼んだりしていたことも
 ありますし・・・・他のエビの加工でもお世話になっているのです。

 この辺を話すと長いので・・・やめます。

 早速、電話しちゃうのです。

 社長、お願いできますか? こぉがらし~ぃで~す♪ とやるのです。節回しをつけて自分の名前をいう変態は、
 エビ業界で私くらいなものです。

 社長、おひさですっ。こぉがらし~ぃで~す♪ とやります。 これが、本人証明みたいなものです。

 「おおっ、ひさしぶり・・・・いや、金沢にいると、風の噂に聞いていたが・・・」

 「いや、社長、早速本題。海老フライ用のエビ、加工して、急ぎ。できない?」

 「こら、まて、順序だてて、話せ。」  「これ、ここれ、これこれっ」 「ふんふん。」 「で、これっ、これっで・・できない?」

 「う~ん」 「二日後、担当者、揃えて、そっちにいきますねっ。朝、10時」 「わかった、受けるかどうかは、その時に。」

 なんて・・・・次から次へと電話しちゃうのですっ。

 ターゲットの6社+アルファにコンタクトしました。説得に時間が、かかりそうなところは、後回しです。

 私の計算では、下手に説得するより、一日でも早く加工に手を付けてもらわないと、絶対、間に合いません。

 今回の作戦の要は、海外で工場の再稼働に取り組んでいるB氏。 私の役目は、本命のB氏が、なんとかするまで
 持ちこたえる、時間稼ぎの役目です。

 万が一、B氏が、現地で失敗したら、私は、次策として・・・ありとあらゆる海老加工業者を動かさなくては
 いけませんが・・・・どうも、そんな余裕もなさそうです。

 それでも・・説得に応じてくれそうな加工業者の生産能力と残り時間を考えると・・・それでも力不足です。

 え~い、なんとかなるのですっ!

 二日後、私は、高松に行き、指揮官のA氏と国内にいるC氏と合流する手はずになりました。

 高松といったら・・・・うどんです。 待ち合わせ時間まで、間があるので、駅前の”連絡船”といううどん屋で
 腹ごしらえするのです。

 うどんを頼んで、受け取ると・・・。 うっ?この横にいる、おっさんは・・・C氏でした。 久しぶりの再会でしたので
 お互い、すぐには、気づかなかったのです。

 えっ・・・その横に 今回のクライアントの大手の担当者が、います。大手の方なので O氏にしましょう。

 かつて会っているので、私の顔みて・・・”こいつ、知ってる”という顔をしています。

 面倒なので、自己紹介もせず、さっさと店を出ると、待ち合わせ場所に向かいます。

 すると指揮官A氏の姿が見えます。 煙草を吸いつつ、残りの二人がうどん屋から出てくるのをまって、
 合流。

 レンタカーでゴォ~するのです。と言いたいのですが・・・いざ、出発しようとすると・・。

 ”ちょっと待ってくれ!”とO氏の声が、飛びます。 ちょっと、怒りが入っています。
 
 ”なんで、こがらしさんが、この場にいるのか、説明願いたい!”

 あれあれ・・。A氏もC氏も私が合流することを言ってなかったようなのです。

 まっ・・・普通、地方のエビ屋が、飛び出してくる場面じゃないわな。

 私も カチッときたので、A氏に暗い声で”説明おねがいします”と言うのです。

 私の性格からして、なにか、言われたら、車を降りて、そのまま帰るでしょう。

 ところが・・A氏は、意外にも大手のO氏にへつらうでもなく、
 ”この仕事を成功させるには、木枯らしさんの力が必要なのです。彼が、国内加工の手配をしてくれてます。”
  と ボソッと面倒くさそうに言い放つのです。
 
 おや・・O氏黙ってしまいました。 でも・・・納得いかない表情です。おおかた、私が、この機に乗じて
 大手に取り入ろうとしているのだろうと思ったのでしょう。

 銀行の紹介で商談した事と、商売仲間の依頼で あなたの仕事を手伝っている事は、単なる偶然。
 しかし、ここは、A氏が仕切る場です。沈黙を守ることにします。

 さっそく、目的の1社目に着くのです。

 「おおっ、社長」 「おおっ、木枯らし君」 「いやぁ~10年ぶり?」「いや・・・もう、15年ぶり以上だぞっ(笑)」

 などと・・久しぶりの再会、笑顔で始まります。

 まずは、私が、みんなの紹介をして・・・大手のO氏が、概要説明、その後、O氏とC氏が、工場の確認、および
 現場責任者に製品規格の説明と加工手順の説明をします。

 その間、私と指揮官A氏は、そこの社長と加工料、生産量、納期、原料から製品回収の手順を打ち合わせます。

 同時進行していかないと・・・一日で6社、回り切れません。

 はい、一社終わりました。所要時間は、1時間です。移動時間も含めると・・・・急がねばなりません。

 さて・・・次の社に行くと・・・かつては、加ト吉社の下請けをしていた関係でマシーンが、あると言うのです。

 社長いわく・・・2台あるよ・・・・一台は、あれだがね・・。と野ざらしで錆びた鉄くずを指さすのです。

 エビの伸ばしマシーンです。私も初めてみたのですっ。 海老フライを作る上で・・・一番、重要なのは
 
 小さな海老を大きく見せるため、海老を細く長く伸ばしていくことなのです。今回の大手のエビフライは、

 エビをまさにできる限りの長さにまで伸ばしているのです。だから、大変な作業。しかも、大小がないように

 長さを揃えないといけません。(こんなことを言うのは、日本人くらいなものです・・・。)

 それが・・・マシーンでできるとなると・・・大量生産が可能です。

 社長いわく・・・・さみしそうに・・・・いまや、残った一台も 大晦日の晦日そばの時のエビ天作るときに使うだけだよ
 といいます。

 おや?なんで? 四国といえば、うどんだから、普段も海老天要るでしょう?と聞いたら・・・・。

 呆れたように・・・「馬鹿言え、100円のうどんに200円のエビのトッピングを乗せる馬鹿が、どこにいる。
 そりゃ、需要がないことは、ないが・・・・その程度、マシーンを動かすより、人の手でやった方が、早い。
 
 そのマシーンは、加ト吉社の下請け時代の遺物だよ・・・。もう・・・加ト吉からは、仕事こないからな・・・」

 どうりで・・・高価なマシーンも、一台、野ざらしでサビしちゃっているのです。なんでも、故障したのだけど
 どうせ、2台も使うあてがないので、故障を直さず、邪魔だから、外に放置したらしいのです・・・。

 それを・・・聞いて・・この地の・・加ト吉社の、過去の影響力が、想像できます。それを思うに・・・きっと、今の現状は、
 酷い状態なのに違いありません。

 とても大きな工場、使われているスペースは、1/5ほどしかありませんでした。     (続く)
                                             

 

 

 
 

 
by simarisu10 | 2016-03-07 21:56 | 海老の倉庫