<   2009年 10月 ( 9 )   > この月の画像一覧
コメントいっぱいありがとうございます。
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                         (滋賀県 奥琵琶湖湖畔にて)


みなさまへ、

いっぱい、コメントありがとうございます。

本当にありがとうございます。

今度、ブログを始めるなら・・・奇想天外なブログにしたいなぁ~なんて・・
いつものとうり、酒をあおりつつ空想しています。

本当、感謝します。

いつになるのか・・わかりませんが・・また、皆さんと時間を共有出来るようにしたいと
考えておりますのですが・・。

久しぶりにゆっくり出来ている時間で・・ひとり、にやけながら物思いにふける私です。

昨日で構想は、整ったのですが・・・あまりにも奇抜すぎて・・出来るのだろうかと
心配です。

無理くさい・・かも・・

では、いつか、また、会う日まで・・

                なのですっ!


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by simarisu10 | 2009-10-14 16:31 | 平社員休憩室
リクエストに応えて・・木枯らし 山を往く(後編)そして最終回
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 前回までのあらすじ。

 失恋の傷心登山で・・つまらない展開で野宿することに木枯らし平社員・・。
 夕闇の迫る山の中でシェラフにくるまっていた。


 
 毒々しい、くれない色に染まった夕陽。ひときわ輝く 宵の明星は、仲間の星を引き連れると
 共に黄昏をも連れてきた。
 
 黄昏は、ほどなく闇夜を連れてきた。

 それは、恐怖さえ覚える闇であった。

 山小屋の近くとはいえ・・私、一人の露営。

 山の中だから・・蛍光灯もなければ・・街の灯りも届かない・・・。

 山小屋の登山者もそうそうに就寝を決め込んで辺りは、風に吹かれる雑草のささやきを
 除くと・・・それは、静かな世界だった。

 恥ずかしさより、シェラフにすっぽり頭を埋めていた私は、ようやく、マミー型シェラフの
 窓を明け、外の様子をうかがった・・・。怖かったのである。
 山小屋に入ろうと思ったりもした。
 でも・・それは、先に山小屋に入っている人の迷惑になるだろう・・。

 闇夜を見上げると・・・。

 私は、息をのんだ・・。星・・星・・星・・。
 雨上がりの空は、澄んでいた。山の頂上付近は、空に近かった。そして・・文明社会の灯火を
 一切寄せ付けない闇をまとっていた。

 だから、・・だから・・・それは、星の夜になっていた。
 
 驚くことに闇夜が、さらに黒くなるたびに 小さな星がいっぱい、滲み(にじみ)ながら
 浮かび上がってくるじゃないか・・。

 光輝く星、小さな星、青い星、赤い星、丸い星とゆがんだ星、ポツンとある星と寄せ集まった星。
 
 感嘆した、驚嘆した・・。静かな山の中で、それは、壮大なステージの始まりだった。

 音もなく、目には、見えないどにゆっくりと・・それは、動く。
 地球の自転が、そのまま天文台のドームとなって宇宙を見渡すステージと化した。

 星の光は、雨上がりのためか、空と接近しているためなか、とても澄んでいた。とっても。
 ダイヤや宝石の輝きが陳腐に見えるくらい神々しく、
 文字どうり・・星の数ほど多くきらめいていた。

 地面に寝転がっている私、その眼の視野を星空だけで埋め尽くしていた。

 どう表現したらいいのだろう・・。
 
 白色だけではない、いろんな色をした大小さまざまな光の点に取り囲まれた、その美しさを。

 寒気がするほどの美しさに畏怖と喜びが入り交ざった湧き上がるほどの感情が私を襲った。

 ふと・・私は、気づいた・・

 この光は、数百年、数千年、いや数万年・・もっとそれ以上の時間をかけて、現在に生きる私の
 眼の中に集まっているのだ。
 
 そう、私の眼には、過去のさまざまな時間軸から発せられた恒星のシグナルが、時を経て
 私の眼に集って・・そして、消えていく。

 私は、この眼に映る星空は、遠大な時間が寄り集ったひとつの断面であることを知った。

 地表に横たわり、眼の中を無数の澄んだ光で満たした私の身体は、宇宙に吸い込まれる感覚に
 襲われた。横たわっていたため、足に重力を感じなかったりした。

 それは、単なる眼の錯覚だという事を理解しながら、その錯覚に身を任せることにした。
 
 身体は、虚空に吸い込まれ、やがて、宇宙にいたった。

 身体は、宇宙船のように星に囲まれ、ゆるやかに動いていく。

 そこは・・非常識な空間だった。時間、エネルギー、物質が、純粋に存在する空間だった。
 かつて、ビックバンが起こる前は、それらは、渾然一体となり、ひとつに存在していた。
 
 しかし、ビックバンにより、解き放たれて、それぞれが分離し、空間が作られた。
 そう・・ビックバンの残した・・・いや、ビックバンが生んだ、それらを・・
 それが、身体で感じる事のできる場所であった。

 人間の寿命時間を超えて集まった恒星のシグナル。
 それは、地球という惑星なんて宇宙の中では、塵ほどの存在にさえ足らないことを教えてくれた。

 宇宙に生きているのは、人間だけだなんて考えることは、非論理的であった。
 そしてまた、宇宙の過去の時間軸において、人間以外の幾多の文明が興り、
 消滅していったことは、容易に想像がついた。

 あまりにも理解を超える時間の流れの中でやがて・・・過去の文明もそうであったように
 人間も滅びの時を迎えるのだろう・・。

 人類の存在は、宇宙の その時間の流れの中では、ダイヤモンドダストほどのきらめきにも
 ならないのかもしれない・・。

 そんな空間に意識を跳ばすと・・人間の作り上げた 神の概念は、滑稽なものであった。

 もし、神が存在するとすれば、無意識で無感情で流れる時間の中でも変化しない、生命体と
 干渉を持たないモノであろう。存在の有と無を同時に肯定するモノ・・。
 
 そう・・私たちが持っている「生命」と呼ばれる、あやふやな「いのちのしるし」も
 時間やエネルギー達と同じく、ビックバンと共に開放されただけのモノなのかもしれない。

 そう思うと・・「生命」は、この宇宙を構築するひとつの部品にしか過ぎないものだった・・。

 星が降ってくる、不思議な空間は、私に様々を考えさせ、虜(とりこ)にさせた。

 そうして・・いつしか、私は、眠りについた。

 翌朝、私を夢中にさせた星空のステージは、ウソのように無くなっていて、目覚めさせた私を
 あわてさせた。

 まだ、朝日が昇る前であったが、澄み切る前のよどんだような青空には、
 まだ金星と幾つかの星が残っていた。

 歩き始めた山の中で、私は、何度も金星を振り返り、横目でにらみ確認し追いかけていたが・・
 やがて、太陽の光の下で消えていった。

 あれは、うそじゃないよな・・なんだったんだ・・・。

 そう思ったとき、私は、遅ればせながら、当たり前の事に気づいた。
 
 そう、星空は、いつも見上げる空の奥に変わらず存在していることを・・。
 雲や月光、太陽光に邪魔されて見えにくくなっているだけの事を

 そうか・・お前たちは、ちゃんと、そこにいるんだな・・。
 忘れずに憶えておいてやるぜっ!
 また、オレは、ちっちゃな世界に戻るけどよぉ~。
 頭の上に居ることは、憶えておくぜっ。

 高校生の木枯らし平社員は、小さな失恋にさえ縮み怯える、ヤワな若者だった。
 でも、この夜を境に妙な悟りを開いて少し丈夫になってしまったことも・・・これまた事実であった。


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                                      (完) 

あとがき
by simarisu10 | 2009-10-10 16:38 | 平社員休憩室
リクエストに応えて・・木枯らし 山を往く(中編)
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 前回のあらすじ・・

 失恋してしまい、腑抜けになった若き日の平社員。
 山に登ろうとするのです。

 
 バスから降りたのは・・・私、一人だった・・。

 そりゃそうだ・・こんな山の中・・。
 
 スタートは、3時を過ぎていたと思う。
 雨上がりで・・うす曇(くもり)。

 雨は、やんでいたが登山道は、薄い霧に包まれ、草木は、雨露をまとっていた。
  
 うっそうたる草が生い茂り・・天気も良くないこともあって、嫌な感じだった。
 登り始めるとほどなく、草木の雨露と霧と汗でずぶぬれになった。

 今回は、行動時間にかなりの制約があるとふんで、できる限りの軽装備。
 体力自慢の私は、凄い勢いで山をのぼっていった。

 ザックと山シャツの隙間から・・体の表皮から・・湯気がふきだす・・。
 霧にもかかわらず、汗の湯気。

 蒸気機関車のようだ・・と思ったことが記憶にある。
 
 藤田寮 日本脳炎事件 ( その1  その2   その3 )

 で筋肉の大半を失ったが・・当時の、身体能力は・・凄かった・・みたい・・。

 山岳ガイドのコース時間の半分以下でついてしまった私は・・あまりにもあっけない
 山小屋への到着に・・道を間違えたのではないかとおろおろした・・。
 
 でも・・本当についてしまったようだった・・。
 
 日没寸前のはずが・・・まだ、太陽は、西のほうで上機嫌にしていた。
 そう・・いつしか、くもり空は、晴れ間が拡大して・・上天気にかわっていた。

 時間をもてあました私は、とりあえず・・無人の山小屋に入ることにした。

 避難小屋と言われる無人の山小屋には、たいてい、雑記帳がある。
 
 早い話・・山の落書きノートだ。

 日没間近なのに登山者は、私しかいなかった・・。あと2時間もすれば、完全に陽は、沈む。
 ということは・・推定で・・おそらく、今夜は、この山は、私の貸しきり・・・
 
 と・・思うと・・失恋の傷心登山であるので・・この雑記帳に失恋の気持ちを書いてみたく
 なってしまった。
 
 時間があまってしまったのであるから・・・。

 と・・とうとう、雑記帳に・・彼女への想いなんかを書き始めた若き日の木枯らしである。

 次にこれを読む人がいれば・・私は、どこか遠くにいってしまっている・・。
 ご丁寧にも日付を書きいれ・・いろいろ、書いてしまった・・・。
 
 小屋の外で夕陽を眺めながら夕飯を作っているときだった・・。

 「こんにちわ~」と言って・・社会人の登山者が現れた・・・。

  うわっ・・予定外。しまった・・。

  雑記帳が・・・まずい・・読まれてしまう・・。

  ということは・・・私は・・恥ずかしくなってしまい・・・二度と小屋の中に戻れなかった。

  まずい・・まずい・・。

  うううっ・・・小屋に入れない・・ということは・・小屋の外で寝ることが決定した・・。
  冷や汗・・冷や汗・・。いまから・・どこかに移動?  いや・・それは、まずい・・。
  ただでさえ、幽霊の目撃例が多数ある山・・。 いやだ・・・というか・・だめだ・・。
  
  私は、覚悟を決めて、マットを敷いて、小屋の外に寝ることにした。
  失恋した高校生の単独山行なんて・・いい笑いものだ。

  いつまでたっても、小屋に入ろうとしない私に社会人の登山者が声をかけてきた。

  「あの~、小屋で寝ないんですか?」
 
  「ビバーク(不時露営)の練習ですから」と答える私に 納得がいかないような顔をした
   彼だった・・。

   さらに・・予想外は、重なった。

   あとから・・あとから・・夕暮れになったころからでも続々と登山者がおしかけて
   きたのだ・・。

   人がくるたび・・身が縮む思いだった・・。

   「こんなところで寝ているぞ~」と他の登山者の声を聞きながら・・・闇夜になっていく
   シェラフの中で ひたすら、寝たふりを続けた・・。

   恥ずかしいよ・・。どうしよう・・・。

   シェラフの顔のところの紐をきっちり締めて、まるっきりの全身を隠しながら、私は、
   ひたすらに明日が来ることを祈った。

   夕闇は、やがて漆黒の夜に変わるべく、急速に色を変えつつあった。

   夕闇にひときわ輝いた金星は、やがて・・仲間を引き連れ、ポツリポツリと星が現れてきた。

   秋も半ばの山頂付近であったが、不思議と寒さは、感じなかった。

   たそがれの風が穏やかに吹いた。
   
   雨上がりのたそがれ空は、明日の快晴を予告するかのように雲少なく・・それでいて
   湿気の多い大気が表現する独特の毒々しい色を呈していた・・・。

                       (そして、最終話、そして最終回に続きます)


  付録  今夜は脱線でも・・・若き日の木枯し平社員の話 その1

      今夜は脱線でも・・・若き日の木枯し平社員の話その2    
   
      今夜は脱線でも・・・若き日の木枯し平社員の話 その3
   
      今夜は脱線でも・・・若き日の木枯し平社員の話 最終話   
by simarisu10 | 2009-10-09 16:38 | 平社員休憩室
リクエストに応えて・・木枯らし 山を往く(前編)
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 えっと・・・リクエストにお応えしてっと・・・

 残ったリクエストは・・・山岳部時代の話でしたね・・。

 何がいいのかな・・・っと悩んだのですが・・・

 とりとめもなく・・・
 
 高校は、東京都の多摩地区の都立高校だった。私が入ったときは、どちらかというと
 程度の良くない高校で国立大学に進学するなんて・・数年に一人くらいだった。
 いまじゃ・・進学校になっているらしい。

 そもそも、高校時代、水泳部であった私が山岳部に入ったのは・・・
 生徒会長になってしまったから・・。
 
 水泳部の部長になることが、決定していたのに・・兼任で生徒会長をやることになってしまった
 からだ・・。

 怒ったのは、先輩たち。生徒会長と水泳部の部長が兼任できるはずがない、
 生徒会長を辞めるか水泳部をやめるかどちらかにしろと言われて・・・水泳部をやめた。
 生徒会長に当選しているのにやめろという方が無理な話である。
 
 水泳部をやめて・・ぷらぷらしていると山岳部の同級生からお誘いがかかった。
 運動神経は、まるでからっきしな私だったが・・体力では、鉄人とか化け物とかの
 別名をもらうくらいであったので・・・山岳部にはむいていると思われた。

 案の定・・山岳部は、私にむいていた。

 ほどなく他人のペースで山を登るのが嫌になり、独りで山に登るようになった。
 土曜日ともなるとザックをかついで高校に行き、授業が終わると電車に飛び乗り
 山にむかい、夕方の3時にスタートを切り、暗くなるまで山頂付近の無人小屋までいった。
 
 そんなあるとき・・・私は、恋をした。
 生徒会の会合で集まるとき・・・保健委員長の彼女に恋をしちゃった。
 背が低めで一般的に美人とは、言えない様な・・。
 おとなしそうに見えて・・それでいて・・
 ハンドバッグを振り回しながら歩く彼女の姿に・・なぜか恋したのだった。
 高校は、私服だったので・・ハンドバックは・・もちろんアリで・・
 ハイヒールさえも黙認されていた・・事例もあった・。
 
 大昔からあるシュチュエーションで放課後、廊下を歩く彼女を呼び止めて告白したものの
 あっけなく失恋しちゃった私だった・・。
 

 失恋してからも考えるのは、彼女のことばかり・・。よくある話で・・授業にも身が入らず
 毎日をぼ~っとして過ごしていた。幸い、進学校ではなかったので授業は、教科書を
 なぞる程度のもの。

 私は、思う存分、失恋気分にひたれた。

 保健委員長は、同級生だった。
 教室で始まった恋じゃないけれど・・。
 毎日、毎日、ひたすら、ひたすら彼女の事を同じ教室でかなり離れた後の席から
 ぼぉ~っと見ていた。
 仕草のすべてが 非の打ちようなく・・可愛らしかった・・。
 恋をするって・・・そんなもの・・。
 

 しかし、もう・・・こうなると・・ザックをかついで山に登るしかないのである・・。
 真人間に戻らなくては・・。

 若くてひたすら一途な私には、みなぎるパワーを放出することでしか、脱出口は
 ないような気がした。

 登る山は・・
 週末でも・・まぁ・・人はこないだろうという人気のない辺鄙(へんぴ)な山を選んだ。
 奥多摩の山・・。
 たった一人で山で一夜を過ごそう・・・。

 幽霊に出会う、熊に出会うと言われる山でちょっと危ない雰囲気の山だった。

 そして・・・私は、・・・生涯忘れえぬ   に遭遇するのだった。


 (続く)

 
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by simarisu10 | 2009-10-08 15:53 | 平社員休憩室
人間社会で展示会
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 10月6日は、人間社会の展示会。

 木枯らし平社員・・案を練って、いろいろやってみたのです。

 昨日の忙しいこと忙しいこと・・・

 
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 結構な大盛況だったのです。

 市場の展示会としては、前代未聞の展示会にするべく、いろいろと工夫をしてみたのです。

 要らないコストと手間を極力削減しながら、効果は、ちゃっかり最大を目指すという
 考えのもと・・。
 これは、木枯らし平社員の基本的な考え方なのです。
 
 Mini-max(ミニマックス)原理を意識した行動なのです。
 
 ちなみにMini-max原理の通常の意味は・・↓
 (二人ゼロサムゲームにおいて,相手がその人の最も有利な行動,すなわち自分にとって
 最も不利な行動をとることを想定し,その下で自己の利益を最大限に確保する行動をとることが
 望ましいとする原理。)

 お金を大量に使っだけの展示会なら人が拍手喝さいするような演出が可能です。
 損失を抑えつつ自己側に最大限に有利な行動をとるというのが基本的な考え方。


 さて・・・小難しい話は・・おいておいて・・

 
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 この赤海老エイトを通じて知り合った
 
 オレ様は猫である の管理人 足袋ネコ様に頂いた加賀友禅の素材と

 たまてんのおしゃべり の管理人 たまてん様に描いてもらった白文鳥の絵を使った
 
 展示会の旗。キャラクターは、人間社会の電算係りのT氏が徹夜で作成したという
 潮野くれない さんなのです。

 ちなみに潮野くれない さんは、木枯らし平社員が手がけた北海道産 潮野あかねの
 お姉さんという設定のキャラクター

 
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     (潮野あかね)

 へとへとに疲れた展示会、終わったら展示会に参加してもらっていた
 私の商売仲間のH氏とM氏とエイト社で手作りの料理による飲み会なのですっ。

 展示会で出品していた出展していたサンプルを二人に持ち帰らせて・・・男の手料理。

 
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 ゴダック社の冷凍ツブ貝「銀のしずく」をキノコとガーリック醤油バターで炒めたもの。

 
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 ゴダック社の 天使の海老を昆布茶の素で昆布〆したものを塩とレモンで頂きます。

 
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 ゴダック社の冷凍アワビで作ったアワビステーキ。これが冷凍ものとは思えないくらい
 素晴らしく美味しいのです。

 
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 商売仲間とどんどん食べて、飲んで・・その日、飛行機で帰らなければならない
 二人をエイト社から送り出した後・・・私は、意識を失うようにして眠りについてしまいました。

 とても・・・思う存分、良い一日でした。

 そそ・・今回の展示会の模様は、10月29日、テレビ金沢の「となりのテレ金ちゃん」で
 夕方5時20分頃?から放映される予定なのですっ。
by simarisu10 | 2009-10-07 17:36 | 平社員営業フロア
リクエストに応えて・・ チュン部長 (後編)
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あらすじ・・・

 知人の出張で預かった文鳥は、成り行きで木枯らし平社員と共同生活を始めることに・・・

 文鳥を飼うのは、初めてだったが・・・その人なっこさに驚き、びっくりする日々であった。

 部屋で酒を飲み始めると肩でくつろぎ、パソコンを始めるとキーボードに乗っかって
 指と喧嘩を始めた。
   
 なによりも困ったのは、ささくれをついばむこと・・。たんぱく質が足りないのかとミールワーム(うじ虫)を
 買って来たこともあったが・・・まるで興味をしめさなかった。

 私への執着は、目を見張るものがあった。
 
 カゴに入れても、どこをどうしたらそうなるのか・・・カゴを開けて飛び出してきた。
 
 酔っ払って電気をつけっぱなしにして眠り込んでいたら、深夜の3時にカゴを開けて顔に襲いかかってきた。
 もちろん・・・悲鳴をあげてしまいました(笑)

 また、明るくなると カゴを開けて、二つの目覚まし時計の間に入って、一緒に鳴き出す姿は・・
 「かんべんしてくれよぉ~」と泣きたくも笑いたくもなるような場面だった。
 
 中国に出張に出かけて、10日ほど部屋を空けたとき・・・友人に頼んで、時々、部屋をのぞいてくれるように
 頼んでおいたのだが・・・。のぞきにこなかったらしい・・。

 私が帰ってくるなり、ちっちっちっちっ!と泣きながら私を抱擁するかのように飛んできて・・
 1メートルたりも離れなかったこともあった。

 そのうち、お風呂に二人で入るようにもなった。風呂場の戸を開けておくと入ってきて、浴槽で水浴びを
 はじめるのだった・・。もちろん、熱いのか・・水浴びが終わったら、自分のカゴに備え付けの
 水風呂でもう一度、水浴びをしていた。

 実際、私のそばを離れないので・・不注意に身体を動かして彼女の脚を捻挫させていまったり、羽を捻挫
 させたりもしてしまった。

 あまり金にならないのか・・・診察を嫌そうにする獣医に2,3度お世話になった。

 でも、よく考えると・・身動きの不自由なそういうときにこそ、チュンに外の世界を知って欲しかった。

 
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 一緒に川辺に散歩しにいった。彼女を肩に乗せて散歩する私の姿は、すれ違う人を驚かせていた。

 そのうち・・であった。

 彼女が、私と一緒に出勤したがるようになったは・・・。
 
 私がドアから出て行くとき・・あらかじめドア付近に隠れて・・出て行くときにポトリと肩に乗るのだった。
 気づかない私は、そのままエレベーターで1階まで降りて、マンションの出口を出て、駅に向かう途中、
 初めて彼女の存在にきづくのだった。
 何度もあった。

 実際、開放的なマンションの廊下を歩くくらいなら彼女を肩に乗せて歩き回っていたし・・・。

 彼女と確かなつながりを感じた私は、あるとき・・・彼女と川辺に散歩しにいった・。
 それは、彼女との永遠の別れとなった・・。

              捜鳥記

 捜鳥記 1

 捜鳥記 2

 捜鳥記 3

 捜鳥記 4
 
 捜鳥記 5
 
 捜鳥記 6


 あまりにも悲しい記憶であるので・・・私自身・・見ないことにしている。今回も読み返してないし・・。

 あのときの文面の乱れは・・・仕方ないことかと・・。

 実をいうと・・・捜鳥記の6章が終わっても私のチュン部長の捜索は、続いた。
 ほとんど・・・狂気のような執念とも言える。

 チュン部長にもう一度・・一目・・一目会いたい・・・。それだけだった。

 最後の捜索の日を今でもはっきり覚えている。

 私は、子供のとき無くした物を見つけることが得意だった。
 ちょっと・・・第6感的なものを使うのだが・・・しばしば、当たった。
 脳裏の中に納めた映像を再現し、時間の流れとともに部分部分を思い出していくという方法で・・。

 子供のとき以来だが・・・やってみることにした。

 そうしたら・・ゴミの山に白いものがあった気がするのだ・・。真っ白で小さなものが・・脳裏に映っていたような・・。

 私は、その場所に急行した。ある一点だった・・・。電子レンジの横・・。
 でも・・・なにもなかった・・・。

 やはり・・・駄目だったか・・・。

 しかし、あきらめきれず、その場所に立ち尽くしていた。
  
 もう帰ろうとあきらめて歩き出した瞬間だった。

 大きなカラスが目の前1メートルを真っ白なものをくわえて目の前を横切っていったのだ。
 
 えっ?

 カラスは、真っ直ぐに飛んでいかず、頭上、5メートルほどのところを私の頭を中心に
 円を描くようにして飛んだ・・。

 それからおもむろに私から離れて行った・・

 待てよ、おい・・待て・・。
 
 私は、無我夢中でカラスを追った。走って走って・・・逃さぬように・・。

 
 しかし、カラスは、とうとう見えなくなってしまった。
 多分、文鳥の死骸などではなく、何かのゴミだったのだろう。

 呼吸ができないほどゼイゼイいいながら、カラスの飛んでいった方向をにらみながら・・・
 これでよかったのだと自分に言い聞かせた。

 それが・・・最後の捜索の日・・曇り空の夕方であった。

 それからも・・・ちょっと不思議なことは、続くのだが・・・。

 それは、頭に変調をきたしていた証拠で・・・。 書くと間違いなく、アホなので・・・。

 この最後のくだりだって・・・最終回が近いから書けるものであって・・。
 普段だったら・・恥ずかしくて書けやしないのだから・・。

 私は、信じていないのだが、もしも・・・もしも天国があって、私が死んで、そこにたどり着いたとき、
 彼女が、いつぞや私が中国の出張から帰ってきたときのように
 
 「ちっちっちっちっ」 と鳴きながら 私を抱擁するかのように羽音をたてて、
 飛んでくるかもしれないと思っている・・。

 

  な~んてねっ♪ emoticon-0155-flower.gif



 
 
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by simarisu10 | 2009-10-05 17:28 | チュン部長室
リクエストに応えて・・ チュン部長 (前編)
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  リクエストにお応えして・・・・第二弾

  赤海老エイトは、最初、仕事上の冷凍甘海老情報として、印刷物からスタートしました。
  今から12年前の事です。

  それから、ホームページとなり、ブログとなりました。

  その時、代表取シマリス役に代わり、初代部長(文鳥)としてエイト社に就任したのがチュン部長でした。
  
  おそらく一生忘れえぬ ブンチョさま。

  出会いは、知人の出張に端を帰します。
  
  知人が一週間ほど海外出張に出かけるので、その間、飼っている文鳥を預かってくれないかと
  言われたのです。
  
  もちろん、私のことですから、二つ返事で引き受けました。

  ところが、知人が私の部屋にもってきた文鳥は・・プラスチックの小さなケースに入っていました。
  よくカブト虫なんかをいれて売っているやつです。

  私は、正直、静かな怒りがこみ上げていました。鳥を こんなカゴに入れて飼っているだなんて・・。
  文鳥を預かったのは、夜でした。
  翌日、私は、会社の仕事が終わったら、知人に無断で鳥かごを買うつもりでいました。
  ところが、その日の仕事は、えらく時間がかかってしまい・・・・。
  近所のホームセンターにかけつけたのは、閉店5分前。

  これなら間違いないだろうと文鳥用として売っているカゴの中で一番高い物を買って帰りました。
  そのとき、ホームセンターの営業時間中に間に合うよう・・駅から駆け足したのを憶えています。
  私は、幼い文鳥が ほとんど無音で視界も悪いだろうプラケースの中に一人寂しく閉じ込められて
  いる現実が恐怖であったのです。

  部屋に帰って文鳥の若ヒナをカゴに入れたら・・なぜかホッとして・・安心して眠れる気がしました。

  まっ、1週間程度のことだし・・・。とくに文鳥への愛着心はなかったのですが・・。
  鳥かごの中でこころなしか嬉しそうにしている文鳥は、独り暮らしの私に安らぎをあたえてくれました。

  それから、知人が帰国してきたとき、鳥かごに入っている文鳥の画像をメールで飛ばしておきました。

  やがて、文鳥を引き取りに来た知人・・。
  鳥は、こうして飼うものだカゴの代金なんていいから、ちゃんと世話をしてやれと講釈をすると・・
  知人は・・ちょっと引いてしまい・・。
  仕事が忙しいから・・・もうちょっと預かってくれと言いました。
  
  それから・・・知人は、「もう、お前のところでおいておいてやってくれ・・」と言い出し・・。
  私にチュンと名付けられた文鳥は、ペット禁止の私の部屋に一緒に暮らしていくことになりました。

  いつしか文鳥に愛着が湧いていた私にとって・・・それは、嬉しい誤算だったのです。

  文鳥は、思いの他、私に早くなつき・・酒を飲むときは、いつも肩の上にいてくれて
  独り暮らしの寂しい私の話し相手になってくれました。

  

  
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  水浴びをすると・・・こんな感じ。

  トゲトゲの羽毛とキョトンとした感じの彼女は、私を笑顔に導いてくれました。  
 
by simarisu10 | 2009-10-04 11:11 | チュン部長室
リクエストに応えて・・木枯らし 海を往く 「発見」 の巻(後編)
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木枯らし 海を往く 「発見」 の巻(後編)


 四国海盆域の中規模渦の調査に向かう 名物教授と貧乏学生達。

 いつもなら、そのメンバーだけなのだが・・卒業が近いため、次の世代にバトンタッチするため
 大学3年生で、次の研究員候補2人も乗船することになった。
 
 海洋環境研究室は、大学の中でもっとも過酷な研究室。
 次世代のメンバーは、海洋実習でもっともタフであるものを選別し勧誘することになっていた。
 
 あまりにも過酷な研究室で・・過去に何回か脱走事件が起こったらしい。
 実を言うと・・私の同級生も脱走した。書置きを残して・・。
 
 その苦労と引き換えに手に入れるのは・・・これまた、過酷な職業である海洋測量会社への就職切符だけ
 である。

 さて・・・調査は、順調に進んだ。普段、3人でこなす作業を5人でこなすのだから・・・いつもより楽チン。
 
 私も10分ごとにCTDと呼ばれる海水分析機のデーターを記録する作業を連続18時間~36時間
 もやる必要がなかった。

 実際にやってみるとわかるのだが・・激しく辛い。
 睡魔と闘い、夢と現実を行き来しながらの単調作業の繰り返し。
 コーヒーをガブ飲みし、煙草をふかす。大便も船酔いのゲロ吐きもすべて5分の間で行う。
 しかし・・・私の部署は、まだゆとりがあった。

 前田先輩と同級生の小泉は、同じ時間、一睡もせずに走り回っているのであった。
 海洋観測機を50メートルごとに下ろしながら、ワイヤーから雨のように飛び散るカツオの烏帽子といわれる
 毒クラゲの触手にまみれて・・露出した皮膚は、すざまじいミミズ腫れが出来ていた。

 痛いだろうと聞いたら・・・「うんにゃ・・・こんなもん大丈夫」と答えられた。

 私は、ブリッジの近くの小部屋にこもっていたので、その気になれば、7分間だけ熟睡することが出来た。
 
 いま・・確かに7分間の熟睡といったが・・・今でも7分間ピッタリで熟睡ができる。
 10分ターンでデータ収集にきっちり3分間かかる。のこりの7分間・・・5秒ほどの誤差で眠ることが
 楽をするための手段。これが出来ることは・・私の人生の中で宝物。

 今度の航海は、下級生の助手がいたので・・7分間睡眠も伝授したのだが・・・
 どうも体得できないようだった・・。

 この航海では、下級生に深深度海流測定機のアンデラのセッテイィング訓練をしていた・・・。

 もう・・・大丈夫だと思った・・・。任せられると思った。どのみち、これが最後の航海だった。
 これからは、彼にやってもらわないといけないのだから・・。

 私は、次のポイントの作業を彼にすべてをまかせた・・・。
 それが、今回の航海でもっとも重要な観測ポイントであることも忘れて・・・・。

 そう・・・結論から言うと・・・下級生は、とんでもないミスをしでかし・・・
 そのポイントのデーターが取得できなかった。

 それが判明したのは・・そのポイントを離れ・・かなりの時間がたった頃である。
 私が磁器テープのデーターをコンピューターに放り込んだら・・・意味不明なデーターが
 出てきたのであった・・・。
 
 このポイントの18時間にもわたる観測は、水泡に帰した。
 というより・・・発見も水泡に帰した。

 このポイントのデーターで 深深度で深海流の異常がでないと、異常潮流の循環性の立証がかなり
 難しくなり・・・推測での結論にしかならなかった。

 下級生が・・「先輩、セッティング終わりました。これでいいですか?」と聞かれたとき。
 アンデラをチェックもせずに「オッケーオッケー」と気軽に言ってしまった私のミスであった。

 このとき・・・「発見」は、事実上、消えてしまった・・。

 教授の落胆ぶりは、ひどいものであった。艦内は、暗い雰囲気に包まれた・・。しかし、だれもそれを
 はっきり口にだそうとは、しなかった。

 結局、日本近海の中規模渦の観測は、次世代に持ち越されることになった。

 発見の当事者の前田先輩は、どういう心境であったのだろうか・・・。さほど、落胆することもなく
 淡々と作業を続けていた・・・実際、悔しかったのか、どうだったのか・・・私は、聞いたことがなかった。
 「まっ、仕方ないなっ」とだけ、言っていたように思う。少なくても私たちの前では。

 すでに貧乏学生3人は、卒業が目の前にせまっており、就職するために卒論も仕上げねばならず・・・
 実際、研究の成果で落ち込んでいるどころでは、なかったことも事実だった。
 
 その後、しばらくして卒論の発表会があった。出来損ないの私の論文は、発表後、すぐに立ち上がり
 私の論文に対する自分の見解を延々と述べ続けた所属研究室の坂本教授の援護のおかげで
 タイムアップになり、否応なしに合格。
 
 同級生の小泉は、坂本教授からの一言の援護も、もらわず、多数の他の教授から総攻撃を受け
 撃沈しながらも合格。
 
 前田先輩の発表は、教授たちの感嘆をもって迎えられた。

 その後・・・四国海盆域の中規模渦の研究であるが・・・
 私たちの卒業後、まもなく、坂本教授は、私生活で事件にあってしまい、研究の続行が不可能になった。

 結局、後任の教授は、中規模渦のことなんて・・・まるで興味なしで・・自分の研究に没頭。

 とうとう、中規模渦の存在は、立証されずであった。

 でも・・・研究室にいた貧乏学生3人は・・全員、深海にうごめく、謎の中規模渦の存在を信じている。

 グラフを打ち出すプロッターが、ある深度に差し掛かると・・面白いように ピュっ振れるのを3人で
 眺めていて楽しんでいた・・・。複数海域にわたる、あの振れが、なにかの間違いの方が・・
 間違いだと思うから・・。

 その後、私は、テレビ局に就職せず、東京の会社に就職、その後は、ご存知のとうり金沢の市場で働いている。

 同級生の小泉は、海洋測量会社に勤め・・「学生時代と同じような事」をしているらしい。

 前田先輩は、企業の海洋研究室に高給でむかえられたものの・・・何を思ったか、就職後、半年して転職。
 今は、普通の会社員勤めをしているらしい・・・。

 今も四国海盆域の深海では、何年に一度かの周期で半径200キロメートルほどの中規模渦が
 発生して、人知れずうごめいているだろう・・。せいぜい、それは、深海の魚たちを驚かせるくらいの
 他愛もない現象でしかないのかもしれない。

 そうそう、学生時代の研究室のある日のこと・・・坂本教授と貧乏学生3人で雑談をしていたときのことであった。
 なにが、話のきっかけだったかは、忘れた・・。

 窓から夕陽の差す薄暗い研究室で、坂本教授は、白衣姿で・・・言った。   腕組みをしながら・・。


    「海は、我々にその秘密を知られまいと、隠そうと隠そうとしているのだ。」 


中規模渦発見の失敗は・・・きっと、海が秘密を隠そうとして、私たちを見事、阻止しきったのであろう・・
と私は、心の中で自分のミスを棚上げして、ロマンチックな思い出にして美化している。

 こよなく両切り煙草の しんせい を愛し、 当時でさえ絶滅寸前だった 日産のチェリー に乗って
 一般道を100km/h でぶっ飛ばしていた老教授の坂本教授は、3年前、故人になられた。

 海の構造と謎に不屈の意志で立ち向かうサムライであった。
 その常識はずれの自己を他を寄せ付けないまでに強引につらぬいた。

 彼は、海の事を考え物思いにふけるとき、両切り煙草の火が皮膚に達するまで決して煙草を離そうとしなかった。
 そして、1cmほどになった両切り煙草を”熱い”とも”アチッ”とも言わずに当たり前のように灰皿に放り込んでいた。


 
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by simarisu10 | 2009-10-02 19:15 | 平社員休憩室
リクエストに応えて・・木枯らし 海を往く 「発見」 の巻(中編)
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「すなわちだ・・・。」 教授は、続けた・・

 「おそらく、四国海盆域には、中規模渦が存在すると思われる。」と言って。集まった私たちの顔を見回した。


 ☆ 「木枯らし 海を往く」シリーズ 最終話 「発見」   その(中編)です。


 前田先輩が発見した事は、深海のある深度になると、きまってアンデラ(深深度潮流計)の弾き出す
 流速が4~5m/sec アップするということであった。

 それもすべての海域ではなく・・いくつかの海域だけ・・。

 その海域を海図の上で点を打っていくと・・・・なんととんでもなく巨大な円形のような形を
 呈しはじめた・・・とは、言える様な・・・言えない様な・・。

 まだ、データーが不足している・・。


 「で・・教授・・・これのどこが、中規模渦なんです?」

 「大規模渦というのは、地球環境を取り巻く海流の流れだと思え。そう考えると、今回のは、中規模渦だ」
 さらに教授は、続ける。

 「普通、海流は、諸君らも知ってのとうり、表層から50m程度までの深度の水塊が動くものだ。
 水は、温度による密度のため、簡単には、まざらない。だから、海では、水は、巨大な水塊となって
 動く。
 しかし、今回、起こっている流れは、深深度で起こっており、深度の幅が非常に限定される。
 すなわち、深海で海流が発生している。
 知ってのとうり、深海流は、当たり前に存在するが、今回の流れは、深海流とは別の速度で
 海嶺(かいれい)沿いを伝い流れている。
 
 ※ 海嶺 海の底からそびえる、海底山脈

 これは・・・過去になかった話ではない。アメリカ海軍の海洋調査でフロリダ沖(だったと記憶しているのですが) で半径200km以上の中規模渦が発生した。今回と同様な事例だ。

 その後も中規模渦は、何度か発生した。 というのも・・発生から終わるまでが・・半年から2-3年程度。
 あとは・・消滅する。

 その発生のメカニズムは、いまだもって謎だ。さらにそれが・・日本の近海で発生したということであれば
 発見である。」

 研究室の怠け者である、私にもそれがとんでもないだろう発見であることが、うすらうすら分かった。

 少し解説すると・・・

 まず、海の水は、一様(いちよう)ではないのです。 お風呂で熱い水が上で冷たい水が下になるのは、知っていますね?

 でも、お風呂だと人間が水をかき回すので・・混ざり合います。

 でも、海では、深海から表層をかき混ぜる巨人みないな存在はいないので・・。
 海水は、水圧、温度、塩分濃度、他の要因で階層を作るのです。
 
 表層は、地球の寒い部分からやってきた海水と熱い部分からやってきた水が地球のコリオリの力でぶつかり合ったりしています。

 グラフィックにすると、水同士の壮絶な喧嘩の絵図が出来上がります。
 
 さらに表層は、いろいろな水に干渉する要因があるので・・結果、海水は、交じり合わず、同じ密度を
 持った仲間同士・・・巨大な水塊(すいかい)になって海を旅するのです。
 親潮とか黒潮とか暖流とか寒流とか言われる海流の正体は・・・これです。

 それに比べて深海・・・・200m以下は、安定した海洋構造を呈します。

 水温は、4℃を目指し安定していき、塩分濃度も安定し・・水圧の変化で階層構造をとりますが・・・。
 
 こうして安定している 部分の上側を水塊が、激しく往来していると思っていただければいいかと・・。

 正確に言うと違いますが・・。イメージだとそんな感じです。

 さらに深海流は、地球のもっと別な力を受けて発生するのですが・・・・これを話すと長くなるのでやめます。
 
 ただ、海は、地球の強大な熱量保存の場所なのです。しかし、表層では、重量あたりの保持熱量が
 高く、深海では、保持熱量が低い。
 
 すなわち・・・深海の水が表層に出てくるか、こないかで地球の環境を左右してしますのです。
 というのは・・・深海の水の流れをたどっていくと・・・最後には、必ず表層にでてくるからなのです。
 海水は、太陽から受ける熱量を保持し、熱くなれば、熱を吸い取り、寒くなれば放出し、地球環境を
 安定させています・・。しかし・・・全体量からすると、ほんの少し深層の水が表面に出てきたり、出て
 こなかったりするだけで・・・地球の環境は、影響を受けてしまうのです。

 このため、深海の海水の流れを研究することは・・・重要なことなのです・・。

 はぁ・・はぁ・・・調子に乗って・・・書きすぎました・・・。今宵は、ここまで・・・・じゃなくて・・・。
 結局、教授は・・・こう言ったのです。

 「次回の研究航海は、中規模渦の存在の証明を目的として調査を行う。前田君、私の部屋にきなさい。
 調査ポイントを考えよう・・・」

 こうして・・・私たちは、謎に包まれた中規模渦を探索すべく、たかだか300トンしかない
 水産学部にしては、新鋭の実習船「勢水丸」で海に出て行くことになりました。

 海洋環境研究室の名物教授、坂本教授のわがままで・・・水産学部の実習船のくせに
 新型の海洋調査システムを搭載し・・・わざわざ、完成後にもそのために改造されていた船でした。

                                               (後編に続く)
 
 
by simarisu10 | 2009-10-01 20:14 | 平社員休憩室