エコと食べ物についてのお話 第5夜
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はい・・・。部長・・・わかりました。そのようにいたします。


さて・・・意外に長くなってしまった、今回のお話・・・。


第4話に続き・・。
中国から目標の数値を達しなかったのを承知で日本に製品をもってきたところから
今回の話は、始まります。

中国で作った製品を発注先の得意先に見せたところ・・・厳しい検品をして
やはり、基準値に達してないことを確認されました・・・。

「木枯らしさん・・・・これじゃ、あなたの言っていた事と違うじゃないですか?どうするんですか?」

得意先から迫られ・・・窮地に立つ木枯らし平社員です。

日本側の調整は、なんとかすると言ったものの・・・。   う~ん。

実をいうと出来た製品は、日本の従来品に比べると勝っているという自信がありました。
しかし・・・それは、認めてくれなかったのです。

「やっぱり、中国は、いい加減ですね・・。」

そんな言葉を言われ・・・悔しい気持ちが湧いてきます・・。
そんなことは、ないです・・とは、言えないのが営業マンです。
日本の製品よりも・・・勝っているのです・・。しかし、それは、言えません。
約束した基準値を達成できなかった以上、それは、言い訳・・。
百害あって、一利なしです。

結局、中国からもってきた製品は・・・日本で再度、加工することになりました。

そして・・それは、元あまえび屋の商売仲間の水産加工工場に依頼することになりました。
彼は、実家の家業の水産加工工場で陣頭指揮をとっており、生協などの認定工場の資格を
とっていました。
彼の工場にいくのは、初めてでした・・・。

行ってみて・・・正直、びっくりしました・・・。

中国の工場と比べると・・・かなりの旧式な工場です・・。
働いている女工さんは・・・60歳、70歳とおぼしき方々・・・。

早速、手順のチェックをして・・・中国で指導したときより・・かなり、やわらかく・・・作業の
改善をお願いしたのですが・・・・。

元あまえび屋の彼が言うには・・。

「いやね・・木枯らしさん、あまり、無茶言わないでくださいよ・・。見てのとうり作業員は、
おばあさんですよ。私の母親くらいの年齢の人ですよ。目も良くないし、あまり無理を
させれません・・。ここだけの話、明日、ぽっくり逝ってもおかしくない方々です。

作業こそは、ちゃんとやりますが・・それ、以上は・・。

中国の話は、知っていますよ。みんな髪も染めない、爪もちゃんとしている・・そんな20歳代の
女性が一生懸命がんばるらしいじゃないですか・・・。

でもね・・木枯らしさん、日本の20歳代の女性が・・・こんな臭い、汚い水産加工に来てくれると
思います?

一度・・・来たんですけどね・・・。髪も染めてて、爪が長くて・・ほら、装飾とかしているでしょう?

でも生協のバイヤーに見つかっちゃって・・。

でも、いまどきの女の子に髪を染めるな、爪になにも塗るな、爪は、短く切れ・・なんて、
言えますか?来てくれるだけでもありがたいのに・・・。

でもね、生協のバイヤーさんに年頃の娘さんがいたら・・髪を染めているかもしれないし
爪も伸ばしているかもしれないじゃないですか・・・。なんか・・・違いますよね・・・。

ここにいる、おばあちゃんたちは・・・少なくとも・・茶色に髪を染めたりしないし、爪も短く
切っています。こんな おばあちゃんたちを雇う会社は、あまりいないので・・・
こんな水産加工工場に来てくれるんですよ・・・。

目を離すと、おしゃべりばかりしています・・・。本当は、いけないんですけど、
ある程度は、見逃しています。

みんなの話を聞いたら・・・この安い時給をこづかいにして、孫のランドセルや机を買って
やったり、クリスマスプレゼントをあげてみたりするんだそうです。そうそう、仲間と
一緒に温泉旅行するのも楽しみのひとつなんですって・・。

木枯らしさん・・・こんな人たちに・・あまり無茶いうの・・やめましょうよ・・・・。

この人たちに 中国で言ってみたことを言ってみても・・・駄目なんです。

それにこの人たちは、わが社の財産です。こんなに低賃金でみんなが嫌う仕事を
やってくれる人たちなんていませんよ。

彼女たちだって・・息子や娘と同居しても・・邪魔にされるばかりで・・居場所がないから
ここに来て・・仲間同士で茶飲み話をする気分で会社にきているんですし・・・。ねっ?」


なるほど・・・でも・・これが日本の現実の姿なのかもしれません。

私は、近くにある港にたたずみ、夕陽とカモメを見つめながら・・・

叫んでしまいたい衝動をおさえました・・・。

結局、その製品は、日本で再加工した・・・という理由で・・無事、採用になってしまいました・・。

それは、日本の加工しなおしたので大丈夫という国産での加工信仰であったのか
基準値を達成できなかった私を思いやっての目こぼしだったのか・・・。

今となっては・・分からない事です・・。


またまた・・・長くなってしまいました・・・。

まだ・・・続きます・・。ごめんなさい・・。
by simarisu10 | 2008-07-02 21:28 | 平社員休憩室
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