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100gのドジョウ
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 はい・・・ネル次長・・・そうしましょう・・。

 
 地域によって、食文化が異なるのは、周知のとうり・・・。

 金沢・・・ここでは、どじょうを食べる習慣があります。

 スーパーに行くと・・・生きた小さなドジョウが売っています。
 暖かくなってから、毎日、置いてあります。

 不思議に思った木枯らし平社員。人間社会の人達に聞きます。
 
 あのドジョウ・・・どうやって食べるの?

 「う~ん、から揚げかな・・でも、半年に一度、食べるかどうか・・・ほとんど食べない・・」
 
 との事。

 金沢では、ドジョウの蒲焼が人気・・・これ、おいしいのです。
 この話は、また別の機会にでも・・。

 ということで・・・スーパーでドジョウを買うことに・・・。
 ドジョウを注文すると店員さんがドジョウを網ですくって計量してくれます。
 
 やはり、ドジョウを注文するのは、珍しい風景なのか・・・まわりのおばさまたちが
 集まってくるのです。みんな、興味津々・・・。

 さて・・100g 298円の生きた小さなドジョウ達とエイト社に向かう平社員です・・。

 この先の続きは、予想できると思います・・・。ちょっと・・見たくない人は、
 ここで引き返してください。





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 小さな、ドジョウが・・いっぱい。なんで、こんなに小さなドジョウを食べるかというと・・
 小さいがゆえに まるごと食べても骨があたらないからなのです。


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 ネットで調べてみると・・・・生きたドジョウから水分をふき取り、片栗粉をつけて、生きたまま
 熱した油に放り込むと記されてます・・・。

 うそ・・・残酷・・・。これは・・・いやだ・・・。調べてみると、豆腐に潜り込ませて
 豆腐ごと調理する方法や塩で〆てから料理する方法もあります。

 エイト社では、酒で〆てから調理する方法をとりました。せめて、酒で意識不明にしてから
 の方が・・痛みがすくなさそうなのです・・。

 ドジョウを焼酎に浸した瞬間・・・ドジョウ達が凄い勢いで暴れ始めました・・。

 しばらくすると・・・静かになります・・・。でも・・・まだ、生きています。

 
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 うううっ・・残酷ですが・・ここにしょうがとニンニクとコチュジャンを放り込んで
 安らかに死んでもらうとともに・・・下味をつけます・・。

 大半は・・・逝かれた模様ですが・・・信じられないことに・・・まだ、生きているドジョウが
 います・・・。

 そ・・・そんな・・・。ありえない・・・。絶句する平社員・・・。

 ボウルを掻き回して・・・絶命を願うのですが・・それでも・・・まだ・・・。

 まだ、生きているかもしれない、ドジョウに片栗粉をつけて、熱い油に放り込みます。
 
 大抵は、油に入れた瞬間に曲がったクギの形になります。でも、中には、S字の曲線を
 描くものもいます・・・。

 しまった・・・。まだ・・・生きていたのか・・・・。

 
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 揚げあがったドジョウには、塩と乾燥パセリをつけて食べることに・・。

 う~ん、淡白な身の味わいに苦味のある内臓・・・このバランスが、いいのです。
 ちょっと物足りなかったので、岩塩や花椒塩(ホァジョーエン)でも試してみます。
 
 中華調味料の花椒塩が一番マッチしました。

 さて、平社員・・・食べる前に一匹、一匹ドジョウ達をしっかり、見つめながら食べます。

 私は、彼らの生を看取った者なのです。彼らの最後の姿をひとつひとつ眺めながら
 口に運ぶことにします。

 決して、憐憫の情は、わきません。私は、捕食者・・・美味しく彼らを命をわが身にしていくのです。

 そして、ドジョウは、 美味しいのです。

 テレビをつけながらの食事でしたが・・・もはや、テレビの画面も見えず、音も聞こえません。
 食事というのは・・・生を奪い生となす、儀式なように思えてきました。
 それを確かめながらの食事には・・・テレビは、まるで不要なもの。

 ドジョウのから揚げを食べ終わった時、私は、自分の命に 粘り強い100gのドジョウ達の
 命が加わったような・・そんな感覚にとらわれていました。

 太古から、数え切れなく行われている食するという行為。そのありのままの姿の
 一端を垣間見たよう・・・ と言えば・・・それは、思い上がりなのでしょうか・・・。

 生きたものを料理するなんて、とても出来ない・・・・と言う人にこそ経験してもらいたい
 ドジョウ料理。

 食事の前の「(命を)いただきます」の言葉が実感を持って感じられます。


 私は、彼らを取り込んで、また、明日も生きていきます。

 
 
 ※明日は、飲みの為、更新をお休みします。

 

 
by simarisu10 | 2008-06-02 19:37 | 平社員営業フロア
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