アルゼンチンの広~い大地  番外編 アルゼンチンの不思議なチョーク(後編)
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 アルゼンチンの広~い大地 番外編 アルゼンチンの不思議なチョーク(後編)なのですっ。

 前回までのあらすじ

 アルゼンチンに出張に行った木枯し平社員は、現地で腰痛となってしまった。
 デセアドからカレタオリビアに向かうタクシーの運転手さんと仲が良くなった
 平社員は、彼からアルゼンチンならではのチョーク状の特効薬があることを
 聞かされた。

 こんばんわんっ。

 さて・・・今回は、前夜に引き続き アルゼンチンの不思議なチョークのお話なのですっ。


 アルゼンチンで腰痛に効くとされたチョーク状の薬。
 タクシーの運転手さんと別れたあと街の薬屋さんに一人で件の薬を買いに出かけたのです。

 現地の日本人エージェントが、あらかじめ使用方法を教えてくれていました。

 「え~っと・・・薬は、チョーク状のものです。これを患部の上でコロコロ転がすだけ・・・。
 私は、しないけど・・・カミさんが・・しょっちゅうやっているんで・・・・。
 なんかたくさんのチョークを折ってポイポイ捨てるんで・・なんてもったいないことを
 と思っているんですがね・。
 このチョークを患部の上でコロコロ転がしていると・・ベキッと折れるのです・・。
 そうすると・・・効果がないとかで・新しいのに取り替えて・・またコロコロ・・。
 そうしていくと・・やがて、チョークが折れなくなります。そうなると・・完了です。
 アルゼンチン人は、チョークが痛みを吸い取り、自らが折れるのだと言っています。
 でも・・・迷信ですから・・・。あっ・・薬は安いですし・・どこの薬局でも売っています。
 薬の名前を紙に書いておきますから・・これを見せるといいでしょう・・。」

 薬局に着いた木枯し、物珍しそうに私を眺める女性の店員さんに紙を見せて
 「por favor」(ポルファボール)と言います。ポルファボールは、英語のプリーズの意味
 なのですが・・・非常に便利な言葉で、レストランでメニューを指差し
 「ポルファボール」というと意味が通じます、そのあとにドス(数字の2)だのトレス(数字の3)な どと 注文数量を言ってニコッと笑えばたいがいお目当ての品物が希望数量で出てきます。

 
 でも、木枯しが注文するとなにやら・・奥から男の店員さんが出てきて・・
 私にむかってスロウなスペイン語で必死に説明を始めます・・。
  
 うっ・・・この薬は・・外人が買ってはいけない・・禁断の薬なのかと・・思ったのですが・。
 少しは、スペイン語のヒアリングが出来るようになっていた木枯し・・。
 彼の喋る言葉の中で知っている単語をつなぎ合わせてアタマをひねると・・・
 ああ・・・なるほどっ・・。

 彼は、値段が安いから・・お徳用パックを買いなさいと・・すすめてくれていたのです。
 そこでイエスに相当する、「シ!」を発声すると・・・予想どうり・・タバコの20カートン箱
 くらいの箱を持ち出してきて私に渡してくれました。この親切なお兄さんにトラベラー用の
 辞書を見せて風邪薬をゲットし、さらには、アルゼンチン製のホッカイロをもゲット。
 ちなみに・・アルゼンチン仕様のホッカイロは、病人を暖めるのに使うそうなのですが・・
 日本の安物より・・はるかに性能が悪いものでした。


 お目当ての薬を大量にゲットした平社員。いよいよ・・人体実験するのですっ!


 



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 さてさて・・・ホテルで一風呂浴びて・・いよいよ・・・です。

 ベッドにうつぶせになり、エージェントに教わったとうりに腰のあたりで黄色のチョークを
 コロコロと転がしはじめます・・・。

 すると・・数回転させただけで・・パキンと音をたてて割れてしまいました・・・。

 えっ?!!!

 このチョーク・・意外にもろいんだなぁ・・・もっと力を入れないようにして転がさないと・・。

 2本目・・・やはり、数回転で・・ペシッという音がし・・まっぷたつに割れてしまうのです。

 さすがに・・・悩む木枯しですが・・お徳用パックを買ったおかげで・・代わりは、
 いっぱいあるのです・・・。次から次へ・・コロコロしよと思ったら・・すぐにペシッという
 静かな音と共に・・割れてしまいます。

 さすがにお徳用パック・・・・粗悪品のようです。そうするうちに・・持ちが良いチョークが
 現れました・・。これは、数分間は、もってくれました。コロコロしていると・・・
 患部が・・内側から不思議な暖かさが出てきました・・・。

 でも・・この程度の温熱効果なら・・貼るホカロンの方が・・全然良いのです・・。

 次々と割れるチョークを取替え、コロコロしているうちに・・腰がなんとはなくというか・・
 温かいような・・痒いようなかすかにヒリヒリするような・・・。

 うん?確か・・エージェント氏は・・割れなくなるまで・・とか言っていたな・・・。

 と思っているうちに・・・何回転がしても割れないチョークが出てきました。
 このチョーク・・やたら・・・丈夫だな・・と思っていたのですが・・
 この丈夫なチョークは、割れる気配さえ・・ないのです・・・。

 こ・・・これは・・・「終わり」ということかな・・・・?

 と・・・いうことは・・最初の方でペシペシと割れまくっていたいたチョークは・・
 粗悪品でなく・・痛みを吸い取っていたということになるのか・・・まさか・・・。


 試しに・・・ゆっくりとベッドから・・身を起こしてみると・・まだ・・・腰がかなり重いような・・。
 でも・・痛みは・消えています。

 試しにホテルの廊下をゆっくり・・歩いてみると・・・歩くにつて腰の重みがとれ・・・
 しばらくすると・・・腰痛は・・あとかたもなく・・・消えてしまったのです。

 あのときの気持ちときたら・・。

 正直・・、驚きと喜び・そして、困惑の感情が入れ混じった変な気持ちでした・・。

 結局・・あれは・・いったいどういうことなんだ~~??????

 夕食に集まった、エージェントや同行の人達にそれを話しても・・興味のなさそうな顔。
 いや・・・それが・・本当なんです・・・とも強く言えずに・・・。

 だって・・・経験した私だって・・半信半疑。勝手にポキポキ割れるチョークの話など
 訳がわからないのです。

 全てが終わって折れたチョークを丹念に観察したのですが・・最初のチョークは、皮脂を
 吸い込んだあとがあり、最後の割れなくなったチョークは、表面が堅くすべすべになって
 おりました・・。いったい・・なにが・・・起こったのだ???

 このチョーク・・実は、石油発掘の際、副産物で採取される硫黄が原料なのです。
 大量にとれてしまう硫黄を有効利用するための商品だったのですが・・。
 
 現地のエージェント氏曰く
 
 「木枯しさん、硫黄に筋肉痛を和らげる効果なんて証明されていません。
 つまり・・薬効は、証明されていないのです。だから迷信だと。
 でも・・アルゼンチンの連中・・・なんかコロコロやっていますよ・・・。」

 その効果に驚き、翌日、同じ薬局で大量にチョークを買い込み、お土産にいたしました。


 今回、アルゼンチンでこのチョークを買ってきてくれた方も・・・

 「木枯しさん・・これ・・薬効は、ないそうですよ・・・。」と言っておりました・・。

 しかし・・アルゼンチンに広く根付き・・多くの人がコロコロとチョークを転がしているのは
 効果がある証拠なのです・・。

 日本にも針治療という・・効果のシステムが不明な民間治療法がありますが・・
 アルゼンチンの黄色のチョークもいわゆる効果の仕組みが不明な
 民間療法に違いないのです・・・。

 痛みを吸い取って・・チョークが割れる・・・・・。
 たしかに・・最初のほうのチョークは、驚くべく速度で割れていたのですが・・・。
 でも・・・まさか・・・ね・

 
 その後は、腰がすっかり良くなった木枯し平社員、みんなが寝静まった頃・・
 またまた、ホテルを抜け出し・・・一人、夜更けのスナックに出かけていったのです・・(笑)

                            アルゼンチンの不思議なチョーク(完)

 それでは・・みなさま・・Hasta Luego(アスタ・ルエゴ)~さようならの意味なのですっ。

 


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by simarisu10 | 2006-09-06 23:16 | 平社員休憩室
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