平社員、最後?の事件 その2
 平社員、最後?の事件 その1 

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 前回までのあらすじ・・。エビの大量加工を頼まれた平社員、加工地を 四国にすることにしたのです。




  さて・・・なぜ、四国なのでしょうか?正確に言うと、香川県付近なのです。

  エビは、大正海老と言われるくらい 古くから海老を輸入していたのです。もっとも、現在とは、ちょっと様子が
  違います。
  
  これ以下の、くだりを書いていると えらく長くなりましたので、惜しげもなく削除して、ここから再スタート。

  早い話が・・・・加ト吉社が、あった場所なのです。古い世代なら、脳に刻まれているはず・・・・
  加ト吉社のエビフライなのです。

  詳細を話すと長くなりますが、加ト吉社以外でもエビの加工の盛んな地域だったのです、その理由を書くと
  長いのでカットします。

  かって・・海老フライ、国内最大の加工地 香川県周辺、広く、四国と言ってもいいくらいです。

  いまでこそ、水産物の加工は、海外生産が主流ですが・・・かつては、国内での加工が主流。

  ムキエビのような単純な加工なら、中国、ベトナムなどでもやっていましたが・・・。

  ここは、長くなるから、はしょって・・・・

 ということで、このあたりには、海老フライのエビ加工が出来る業者が、多かったのです。かつて、猛威を誇った
 加ト吉社も自社だけの加工では、追いつかなく、下請け、孫請け、ひ孫請けが、存在していたのです。

 今回のように、海老フライを短期に、大量加工するには、この地ほどむいている場所は、ないのですっ。
 
 かって、若き頃の平社員は、大東海老という海老の加工をこの地の加工業者様に頼んだりしていたことも
 ありますし・・・・他のエビの加工でもお世話になっているのです。

 この辺を話すと長いので・・・やめます。

 早速、電話しちゃうのです。

 社長、お願いできますか? こぉがらし~ぃで~す♪ とやるのです。節回しをつけて自分の名前をいう変態は、
 エビ業界で私くらいなものです。

 社長、おひさですっ。こぉがらし~ぃで~す♪ とやります。 これが、本人証明みたいなものです。

 「おおっ、ひさしぶり・・・・いや、金沢にいると、風の噂に聞いていたが・・・」

 「いや、社長、早速本題。海老フライ用のエビ、加工して、急ぎ。できない?」

 「こら、まて、順序だてて、話せ。」  「これ、ここれ、これこれっ」 「ふんふん。」 「で、これっ、これっで・・できない?」

 「う~ん」 「二日後、担当者、揃えて、そっちにいきますねっ。朝、10時」 「わかった、受けるかどうかは、その時に。」

 なんて・・・・次から次へと電話しちゃうのですっ。

 ターゲットの6社+アルファにコンタクトしました。説得に時間が、かかりそうなところは、後回しです。

 私の計算では、下手に説得するより、一日でも早く加工に手を付けてもらわないと、絶対、間に合いません。

 今回の作戦の要は、海外で工場の再稼働に取り組んでいるB氏。 私の役目は、本命のB氏が、なんとかするまで
 持ちこたえる、時間稼ぎの役目です。

 万が一、B氏が、現地で失敗したら、私は、次策として・・・ありとあらゆる海老加工業者を動かさなくては
 いけませんが・・・・どうも、そんな余裕もなさそうです。

 それでも・・説得に応じてくれそうな加工業者の生産能力と残り時間を考えると・・・それでも力不足です。

 え~い、なんとかなるのですっ!

 二日後、私は、高松に行き、指揮官のA氏と国内にいるC氏と合流する手はずになりました。

 高松といったら・・・・うどんです。 待ち合わせ時間まで、間があるので、駅前の”連絡船”といううどん屋で
 腹ごしらえするのです。

 うどんを頼んで、受け取ると・・・。 うっ?この横にいる、おっさんは・・・C氏でした。 久しぶりの再会でしたので
 お互い、すぐには、気づかなかったのです。

 えっ・・・その横に 今回のクライアントの大手の担当者が、います。大手の方なので O氏にしましょう。

 かつて会っているので、私の顔みて・・・”こいつ、知ってる”という顔をしています。

 面倒なので、自己紹介もせず、さっさと店を出ると、待ち合わせ場所に向かいます。

 すると指揮官A氏の姿が見えます。 煙草を吸いつつ、残りの二人がうどん屋から出てくるのをまって、
 合流。

 レンタカーでゴォ~するのです。と言いたいのですが・・・いざ、出発しようとすると・・。

 ”ちょっと待ってくれ!”とO氏の声が、飛びます。 ちょっと、怒りが入っています。
 
 ”なんで、こがらしさんが、この場にいるのか、説明願いたい!”

 あれあれ・・。A氏もC氏も私が合流することを言ってなかったようなのです。

 まっ・・・普通、地方のエビ屋が、飛び出してくる場面じゃないわな。

 私も カチッときたので、A氏に暗い声で”説明おねがいします”と言うのです。

 私の性格からして、なにか、言われたら、車を降りて、そのまま帰るでしょう。

 ところが・・A氏は、意外にも大手のO氏にへつらうでもなく、
 ”この仕事を成功させるには、木枯らしさんの力が必要なのです。彼が、国内加工の手配をしてくれてます。”
  と ボソッと面倒くさそうに言い放つのです。
 
 おや・・O氏黙ってしまいました。 でも・・・納得いかない表情です。おおかた、私が、この機に乗じて
 大手に取り入ろうとしているのだろうと思ったのでしょう。

 銀行の紹介で商談した事と、商売仲間の依頼で あなたの仕事を手伝っている事は、単なる偶然。
 しかし、ここは、A氏が仕切る場です。沈黙を守ることにします。

 さっそく、目的の1社目に着くのです。

 「おおっ、社長」 「おおっ、木枯らし君」 「いやぁ~10年ぶり?」「いや・・・もう、15年ぶり以上だぞっ(笑)」

 などと・・久しぶりの再会、笑顔で始まります。

 まずは、私が、みんなの紹介をして・・・大手のO氏が、概要説明、その後、O氏とC氏が、工場の確認、および
 現場責任者に製品規格の説明と加工手順の説明をします。

 その間、私と指揮官A氏は、そこの社長と加工料、生産量、納期、原料から製品回収の手順を打ち合わせます。

 同時進行していかないと・・・一日で6社、回り切れません。

 はい、一社終わりました。所要時間は、1時間です。移動時間も含めると・・・・急がねばなりません。

 さて・・・次の社に行くと・・・かつては、加ト吉社の下請けをしていた関係でマシーンが、あると言うのです。

 社長いわく・・・2台あるよ・・・・一台は、あれだがね・・。と野ざらしで錆びた鉄くずを指さすのです。

 エビの伸ばしマシーンです。私も初めてみたのですっ。 海老フライを作る上で・・・一番、重要なのは
 
 小さな海老を大きく見せるため、海老を細く長く伸ばしていくことなのです。今回の大手のエビフライは、

 エビをまさにできる限りの長さにまで伸ばしているのです。だから、大変な作業。しかも、大小がないように

 長さを揃えないといけません。(こんなことを言うのは、日本人くらいなものです・・・。)

 それが・・・マシーンでできるとなると・・・大量生産が可能です。

 社長いわく・・・・さみしそうに・・・・いまや、残った一台も 大晦日の晦日そばの時のエビ天作るときに使うだけだよ
 といいます。

 おや?なんで? 四国といえば、うどんだから、普段も海老天要るでしょう?と聞いたら・・・・。

 呆れたように・・・「馬鹿言え、100円のうどんに200円のエビのトッピングを乗せる馬鹿が、どこにいる。
 そりゃ、需要がないことは、ないが・・・・その程度、マシーンを動かすより、人の手でやった方が、早い。
 
 そのマシーンは、加ト吉社の下請け時代の遺物だよ・・・。もう・・・加ト吉からは、仕事こないからな・・・」

 どうりで・・・高価なマシーンも、一台、野ざらしでサビしちゃっているのです。なんでも、故障したのだけど
 どうせ、2台も使うあてがないので、故障を直さず、邪魔だから、外に放置したらしいのです・・・。

 それを・・・聞いて・・この地の・・加ト吉社の、過去の影響力が、想像できます。それを思うに・・・きっと、今の現状は、
 酷い状態なのに違いありません。

 とても大きな工場、使われているスペースは、1/5ほどしかありませんでした。     (続く)
                                             

 

 

 
 

 
by simarisu10 | 2016-03-07 21:56 | 海老の倉庫
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