捜鳥記 6

      捜鳥記



< 最終話:痛風再び・・・>

<第5話: 突然、鳥だらけ>より続く

第1話はここから

5月10日  火曜日

 チュン部長を失ってから、もう11日・・。私は2羽の文鳥に囲まれて、悲しみの傷は急速に
癒えつつある。

しかし、ながら・・・いまだにチュン部長の捜索は続いている・・・。もう第20回目の捜索で
あろうか・・・・。

この日は、部長とはぐれたポイントから比較的近い4軒のペットショップを巡った。
結果は・・・空振りであった・・・。

しかし・・・・結果が空振りに終わった事で私は強く自信を持った。

    「チュン部長は生きていらっしゃる・・・・。」

ただ、なんとなく捜索を続けていたわけでない・・・。
疑問の空白をひとつ、ひとつ埋めていっていたのである。

現場検証を行い、仮説をたて・・・・煙草をくゆらせながら・・・。(ちなみに捜索中は携帯灰皿持参
でありますっ)

  あれは・・チュン部長喪失、5日目のことであった・・・・。

ジグソーパズルの難解な一片が・・・・ついにはまったような出来事が起きた。





 ジグソーパズルの難解な一片がはまった・・・それは、捜索を続けていての初めての
朗報であった・・・・。

 チュン部長の喪失ポイントから5分のところにある、ホームセンターコーナンの鳥かごが
一つ・・・売れたのである!

 しかも・・・文鳥に最適な・・・私の使用しているタイプのものが・・・。

それはとても・・朗報であった・・・・。と、いうのも、このホームセンターでは生き物を扱ってない
のである。そして、そのタイプの鳥かごが売れたのは半年に一度あるかどうか・・・なのだ。

普段、生活用品を買いに行き、いけば必ず鳥のコーナーに行く私がいうのである。

念のため、店員さんを呼んで聞いてみた、このタイプの鳥かごは常に在庫がなく、並んでいるだ
けであるとのこと、そして取り寄せに一週間かかること・・・がわかった。

売れる前日にチェックした時は明らかにそれがあった・・・。

そのカゴは文鳥が水浴びできるスペースが最初からついている・・そのコーナーで一番高い
カゴであった・・・。水浴びがどうしても必要なフィンチ類(小鳥)にしか要らないものであった。

この鳥の売ってないホームセンターから買うということは・・・買い換え需要か、遠くで鳥だけを
買ったか・・・・もしくは・・・いきなり・・・生活の中に割り込んできた鳥のために買ったかである。

しかも・・5日目といえば・・・虫かごなどに入れていた鳥に愛着がわき出して、カゴでも買って
やろうかという時期である。

念のため、部長喪失ポイントの近くにある、2軒のペットショップをチェック・・・・少なくとも
文鳥は1羽も売れてなかった・・・・。

飽くまでも状況証拠であったが・・・・私が掴んだ、他の状況証拠と併せて考えると・・・・
部長がどこかで保護されている確立が数パーセントは確実に上がった。

部長喪失ポイントから半径70メートル内のどこにも生体も死体がでてこないこと。
また、半径100メートルの範囲に少なくとも野犬と野良猫はいないこと。

他にも・・・・もっともっとある・・・・。執念で突き止めた事実と照らし合わせると
保護の可能性は強くなった・・・とは言え・・・それでも10-20%くらいの確率でしかないことも
承知の上だった・・・。

延べ50-60時間の捜索で掴んだことは、いっぱいあったが、これが・・一番嬉しい情報で
あった・・・。


捜索の何日目であろうか・・・私は近くの神社にお参りした・・。

お参りを済ませて帰ろうかと・・・
鳥居を出る時・・・ぐっと・・・肩を掴まれるような感覚に襲われた・・・。

そうだ・・・おみくじをひいてみよう・・・・・。

おみくじは 吉小 であった・・・。そんなことはどうでもいいい・・・・。

待ち人であった・・・「遅いが来る」と書いてあった・・・・しかし、その横には、

失せ物「出難し」と書いてあった・・・。

悩むところである・・・人でも物でもない・・・チュン部長はどちらにあたるのであろうか・・・。
私的には・・・・・間違いなく・・・・人であるのだが・・・・。


果たしてチュン部長が戻っていらっしゃる日は来るのであろうか・・・。

私の捜索は今後も続くであろう・・・いつか・・・私の気の済む日まで・・・・。



私の肩には・・・チュン部長を失った日に出会ったヂュン次長が・・・ずっととまっていてくれて
いる・・・・別に頼んだ訳でもないのだが・・・・一向に飽きる様子もなく、静かにとまってくれて
いる・・・・以前・・・チュン部長がそうしてくれていたように・・。

この安心感・・・少なくとも表面上は、このおかげで、私の精神は安定の方向に向かい。
生活は痛風(ツーフー)を取り戻した。

あとはチュン部長の身辺が・・・ひたすら・・・心配である・・・。

あっ・・・そうそう・・・痛風(ツーフー)は・・・・・ネット上でのチャット(コンピューターでの文字の
上での会話)用語で  普通を指す言葉でもある・・・・。

この最終話の題名が・・・「痛風・・再び」なのは・・・・・説明しなくとも・・わかるか・・(苦笑)

痛風から始まったこの「捜鳥記」・・・・最後もなんとか痛風で終わらせたい・・・木枯らし平社員
である・・。(笑)

捜鳥は・・・・まだまだ、続きそうな予感である。しかし・・・この「捜鳥記」はここで終わることに
したい・・・。

最後に・・・20回もの捜索の途中、河川敷で知り合った鳥たちの写真をアップして、「捜鳥記」の
〆としたい・・・・。

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     朝6時になるとやってくる、カモの夫婦

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     何故か飛ばない・・飛べない鳥。種類が分からず・・・勝手にキシシギと命名
     可愛そうにカメラを持った私に追い回された。

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      真っ黒い・・川鵜・・・。彼が水面をはばたく様子は感動を呼んだ。

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       ムクドリ・・・カメラさえ構えなければ、相当近くまで近寄れた可愛い鳥である。

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       鳩・・・・であるっ(笑)  


     そして・・・・・・・・・・・



   「部長・・・・平社員は、いつまでも部長のお帰りを待鳥(待っとり)ますっ!」↓

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  <捜鳥記・・・完>
by simarisu10 | 2005-05-11 22:15 | 捜鳥記
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