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ブルーシュリンプ 2
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 暑中お見舞い申し上げます。


 当社の ココ秘書も 砂浜散歩などすると・・・あっというまに ばててしまい、座り込んでしまいます。

 それでも平社員に「運動」と称して 暑い砂浜を駆けずりまわされております。可哀想に・・・・。


 さて・・・ブルーシュリンプの続き・・・


 ブルーシュリンプは、元来、自然界には、存在しない種類と言っても良いかと・・。

 南米原産の業界でいう メキシカンホワイトが原種であったと記憶しています。

 それを養殖用に品種改良したのが、ブルーシュリンプ。そして、もう一つが、スーパーで並べられている
 バナメイ海老。
 
 ひとつの種から、2方向へ進化した(進化させられた)のです。これをステレオタイプと言って
 バナメイ海老とブルーシュリンプは、共にステレオタイプの海老なのです。

 人間が、品種改良によって作り出されたものなので、特に和名や学名がもうけられておりませんが
 原種の学名が、あてられ、流通名として 勝手にバナメイ海老だのブルーシュリンプとして呼称されています。
 
 これは、園芸の花なんかを思い浮かべてもらうといいのですが・・お店で売られている花と原種では
 同じ花なのかと思うくらい変化をとげています。

 こういう場合、とくに正式和名がもうけられず、流通名が、仮の和名となります。

 アルゼンチン赤えびは、「クダヒゲエビ」の仲間にも関わらず、和名がつけられる前に一般に広く
 流通してしまったので 業界での呼称、アルゼンチン赤海老と表示されるようになりました。
 
 いまさら、アルゼンチン赤クダヒゲエビなんて 正式和名をつけられても混乱しか招きません。

 ブルーシュリンプも例外でなく、当初は、ブルータイガーという呼称でしたが・・・
 この海老を広く流通させようとした会社が、失敗させたため、それは、定着しませんでした。

 結局、この海老を日本に継続的に流通させることができたのは、ゴダックという会社です。

 養殖地が、ニューカレドニア産だったからでしょう。森村桂氏の著作「天国に一番近い島」に
 ちなんで(推測) 「天使の海老(副題:イマジン)」という サブタイトルを持つブランドで
 売り出されました。

 当初は・・・全く、売れない海老だったのですが・・・。

 ある日、天使の海老の拡販を依頼されている商売仲間と話していたら 

 「あの海老は、全く売れないよ・・・・」 とのこと。
 「えっ、それなら、こっちで拡販してみていい?」と聞いたら、「売れないと思うよ・・・あれは・・」と言いながら
 資料等をいただきました。

 その時、入社して ど~にも売込みが出来ない新入社員に「これ、売ってみろ」と売らせたところ・・・
 大当たり。
 
 当時、私が勤めていた会社は、ホテルなどに広く販路をもっていました。まだ、時代は、バブルの
 余韻が残っており、ホテルは、結婚式需要が まだまだありました。

 結婚式のメニューに 「天使の海老 キィウィーソース添え」 なんてやると、簡単に一品作れたのです。
 また、イタリアンパスタのお店にも 受けました。お洒落なイタリアンで 「天使の海老のバジルパスタ」
 な~んてやると、女性向けの人気メニューの出来上がり。

 生食用の海老ですが、加熱して使われたので 海老は、赤くなったので・・

 海老が真っ青なことなんて 誰も気にしなかったんですね。

 ほどなく、新人の転勤で 私が担当することになったのですが・・・売り上げは、右肩上がり。
 あとで聞いた話ですが・・・その時は、私が、日本で一番 売っていたそうです。

 それは、会社の営業会議で話題となり、全国の支社や営業所で「拡販」が 行われるようになりました。
 
 結果・・・・会社単位で結構な扱い数量となりました。知名度ができてしまうと・・あとは、ひとりでに 
 売れるようになるものです。

 しかし、私が勤めていた会社は、この結果に業を煮やすことになります。

 というのも・・・仕入先が、1社しかないので 価格に対しビッドを打つことができないのです。
 よ~するに思うように「値切れない」のです。

 販路を広めても 他社に同じものを持ってこられて 安い見積もりを持ってこられると、それを
 根拠に売り先からは、値切られて、利益だけが減ったのです。

 業を煮やした会社は、商社と手を組み オリジナルのブルーシュリンプを養殖から販売まで
 一貫した事業を組み立てることを考えました。

 そこで・・・・プロジェクトの一員に選抜されたのが・・・私です。

 私は、天使の海老が商品として売れた理由は・・・

              「ネーミングの勝利」と考えていました。

 結婚式場やイタリアンから 火がついたなら・・・ターゲットは、そこです。

 しかし・・・「天使の海老」の知名度とネーミングの良さに 対抗できるブランド名が・・・

 
 
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  下のデザインは、海のサンゴ礁を入れるつもりでしたが、適当な画像がなかったのです。

  得意の KJ発想法 を用いて たどり着いたブランド名が「藍の海老」でした。

 本当は「愛のえび」 としたかったのですが・・・社内プレゼンで
 いきなり「愛のえび」としたら、役員様たちに 「お前は、ふざけているのか~!」と言われるのが
 目に見えていたので・・・。

 デザインは、シンプルに南国の海の青さをイメージした ラフデザインで社内プレゼンしたのですが
 たしか、苦労して作った資料も5分後には、社長の一声で「却下!」されたと記憶しています。

 その後、プロジェクトには、ある問題が発生し、空中分解してしまったのです。

 その後、「天使の海老」に対抗するべく、各社が対抗製品を打ち出し、拡販の依頼を受けましたが・・
 
 私は、対抗製品の弱点「ネーミングの悪さ」を見抜いておりましたので・・・あまり、力が入りませんでした。

 この話は、まだ、続けることもできるのですが・・・面白くないので、これで打ち切りにしましょう。

 
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 今回、発売された「葵の煌き(あおのきらめき)」が、どこまでシェアを伸ばせるか楽しんで
 観戦することにしております。

 ちなみに これで 海老チリを作って食べて見ました。味は、トップシェアの「天使の海老」と互角です。

 
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 今回の私は、傍観者。どうなるのかなっ(笑)

 やっぱり、ネーミングを 

 「愛のえび」 サブタイトル”南国夜空に星いっぱい” 

 くらいににしなくちゃ・・・分が悪いように思うのですが・・。
 
 

 

   
by simarisu10 | 2013-07-18 21:12 | 平社員営業フロア
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