海老せんべいのお話 その1
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部長・・そこにある海老せんべいは坂角のゆかりですよ~。

そこそこに名前の売れた海老せんべいです。ある意味、海老せんべいの最高峰クラス
と言ってもいいかもしれません・・・。(まぁ・・異論もでてくるだろうけど・・。)

木枯らしは、昔は活字中毒でした。(今は治りましたが)  スーパーなどにいくと商品の
裏面をひっくり返して、うんちくや原材料を「読んでしまう」のです。

そこで気づいたことは・・・お菓子をはじめとする様々な食品類の原材料に「えび」がさかんに
記してある事でした。

これだけの海老・・・・たとえ僅かでもまとまったら相当凄い量になるな・・・。
でも・・・それだけ大量の海老が自分の勤めている会社から出荷されているなんて
聞いた事もない・・・・いったいどうなっているんだろう・・。

いったい、どんな流通経路で・・・いったいどんな海老が・・・・海老が使われなければいけない
のだろう・・。

この謎は、ある日の事件をきっかけに、徐々に私の目の前に現れてくるのです・・。

そのきっかけとは・・・・・。

私は海老せんべいの風味を出すのに乾燥した海老の粉を売り込みに、とあるせんべい屋
さんに向かいました。

いきなり・・・社長と面談です・・。

社長は海老の粉を手に取り、私にいくつかの質問をすると・・・・すっかり、それに興味を
失ってしまったようでありました・・・。

「え~っと、木枯らし君とか言ったね・・・・君は煙草を吸うのかね?」
「はい、吸います」
「構わないから、一服、つけたまえ・・・。」
「では、お言葉に甘えて・・・・。」

どうも、見込みのなさそうな商談です。まっ、煙草の一服でもしてみようか・・・。
そんな気持ちだったと思います。そもそも、初対面でそこそこの会社の社長の前で
いきなり、プカ~っとやるのは失礼なのでしょうが・・・一服つけたまえ・・・なんていう人は
私と同じヘビースモーカーに決まっているのですから・・・気にする事もありません。

案の定、二人の間の灰皿はみるみる内に一杯になり、あまつさえ社長は「君は変わった
煙草をすうねぇ~」などといいながら、自分煙草がなくなると私の煙草まで吸いはじめました。

話題は煙草の話から始まって、いつしか営業マンはいかに営業をするかの話になっています

煙草を吸い飽きた社長は、今度は自社のせんべいを持ち出し、私にすすめながらバリバリ
食べはじめました。
あちこちで講演するというだけあって、営業マンの心得なる話も面白く、今日はこれを聞けた
ことが唯一の成果かななどと思いながら、せんべいを齧っておりました・・。

そういえば、私の前にいたどこかの会社の営業マンは、凄い怒鳴り声とともに追い出されて
いたなぁ・・。確か「今日は仕事が忙しいんじゃ~」とか怒鳴っていたような・・・。

「社長、そういえばさっき仕事が忙しいって、前の人に言ってませんでした?」
「ああっ・・あれか・・・あれはな、あの営業マンは物を買ってくれしか言わない営業マン
なんじゃ。あんなやつは好かないから、早々に追い出したんだ」

なるほど・・・結構、好き嫌いの激しい人のようです・・・・。

さて、私も長居したので、そろそろ帰るか・・・・と思い時計を気にしだしたころ・・。

いきなり、社長が「よしっ!気に入った、お前、こんな海老の粉なんか売らないで
うちの海老せんべいの原料の海老を作ってみないか・・・」と言い出したのです・・。

本番は・・なんと・・ここからだったのです。よし!海老せんべいの原料の海老とは
なにか・・・・それは俺が教えてやる。よく聞け・・・。といいながら、海老せんべいの
海老について突然語りはじめました。

それは普通の海老を売っている私には、まさに未知の世界の話でありました。
その話の内容に、いままで自分がいかに海老というものをしらなかったか・・・
痛恨に知らされる事になりました・・・。

ひととうり話を終えた社長は・・・「まっ、一度作って持ってきなさい・・・みてあげよう」
と言ったあとで   「しかし、これを作ろうと思たら・・・・・まず、物の事をしらな
いかんわな・・ぁ~」と繰り返しいうのです・・・・。

すなわち、海老せんべいの原料を作るには、まず海老せんべいの事を知らねばならない
ということのようです・・・。

よしっ!私は固い決意のもとに 海老せんべいを知るという作業に早速とりかかったのです。

それは 昼飯の終わったあと、晩飯の終わったあと、休みの日なら一日中・・・

海老せんべいを食べるという作業のことだったのです・・・・。(続く)
by simarisu10 | 2005-01-17 19:56 | 海老の倉庫
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